アニソンの神様 score.02 (このライトノベルがすごい! 文庫) 大泉 貴 のん 宝島社 2013-07-10 by G-Tools |
セカンドライブに向けて準備をするエヴァたちだが、ドラムの京子は浮かない顔。彼女には中学生バンド時代の苦い過去があった。2巻で登場するアニソンは誰もが聞いたことがあるようなタイアップ曲が中心。最新アニソンも混じえつつ、「UVERworld」や「FLOW」、「B'z」の楽曲も登場! 心にしみるアニソンを届けます!
最高の思い出を
アニソン好きな留学生と音楽に悩むギター少年がおくる歌とバンドと狂騒の青春エンターテイメント
アニソンはすべてのジャンルを取り込んで進化する! アニソンに限界は無いんだゼーット!∩・`д・´)っ
ライブハウスへの出演が決まったエヴァたち"レーゲン・ボーゲン"。その参加バンドの中にドラムの京子がかつてバンドを組み、本音を言えずにすれ違ったまま喧嘩別れしてしまった親友・椎菜を見つけ、苦悩と葛藤に末に相手と再び向き合い、アニソンを通してお互いの今を認め合い、受け入れていく友情が胸に沁み入ります。
大成功した文化祭でのライブの熱気と興奮が忘れられず、次なるライブハウスでの演奏へ意欲を高めていくエヴァたちですが、いまだにアニメ好きを公言できない京子は、周囲に自分を偽っていることに後ろめたさを抱え続け、それが原因でクラスメイトやエヴァたちともぎくしゃくし始めて、さらに自分を追い詰めていく姿がもどかしい。
弦人も軽音楽部と和解しようとして、エヴァの存在がそれまでの彼らに変化を与えているのがわかります。
京子が篭っている殻を真正面から体当たりで打ち破るエヴァの行動力が眩しい。ライブに向けて琴音がネットでプロモーションビデオを打ったり、各人ができることで盛り上げて一体となっていく勢いが微笑ましい。
自分の音楽に自信を持っている椎菜に対し、彼女も聞いたことがあるであろうタイアップ曲やアレンジ曲のアニソンをぶつけて、かつて果たせなかった約束と大切な思い出を呼び覚ましていく光景が心を揺さぶった。
ライブシーンは、原曲とOPムービーを流しながら読みました。音楽と文章が渾然一体となって、脳汁ダバダバでますね。拳を突き上げて跳ね回りたくなります。こんなテンションになるのはこの作品だけですわ。
あらゆるジャンルを取り込むアニソンの力。そのアニソンすらも取り込んでしまうライトノベルの力を感じました。京子回であり+小松の株がちょろっと上がりました。次回は、琴音ちゃん回ですね楽しみです。