キスから始まる戦機乙女(ヴァルキュリア) (MF文庫J) 月見草平 ゆーげん メディアファクトリー 2013-06-22 by G-Tools |
キス×美少女=戦機乙女(ルビでヴァルキュリア)? 俺、新藤一路は、人間の七つ目の感覚として発見された『テッセラクト視覚』を研究するために開校されたばかりの学園“エピタフ"に入学した。だが、入学初日の放課後、突如として空を切り裂く程の謎の大剣に襲われる!
死にたくなければ、キスしろ
謎の力に狙われた主人公が生き残るために女の子とのキスに命をかける学園アクション・ファンタジー
六道さん無防備エロすぎぃ。女の子は腋からフェロモンを出して迫ればイチコロ、よっしゃ覚えた。
人間の新たな感覚器官『テッセラクト視覚』を開発する学園に入学した主人公・一路が、彼を襲う謎の存在・天使から身を守るために、学園中の美少女たちとキスをせねばならず、意中の女の子を落とすために命を賭けて繰り広げられるラブコメディに切実感が溢れてて面白可笑しかったです。イケメンじゃなかったら詰むなコレ。
入学早々、謎の超常的存在・天使に命を狙われ、学園の女子の誰かとキスしなければ、天使の力に対抗できずに死を待つだけと言われ、女の子との交際を強制される一路の境遇がいきなり超展開すぎてワロりますわ。
事情を知る学園側が全面的なバックアップをしてくれるにしても、一路に女子との交際をけしかける生徒会長兼学園長の六道を始めとした生徒会の面々が、ことごとく恋愛オンチの残念系美少女で甚だ頼りない。
最初は仕方なく、ターゲットととなる女子・瑠璃に近づいていった一路ですが、私生活でも教室でも周囲に他人を寄せ付けずひとりきりでいる彼女の姿や、溝の深い親子の問題を知るうちに、私情に関係なく肩入れするようになって、彼女に嫌われても本当に彼女が幸せになれるように影ながら奔走し始める姿がイケメン過ぎる。
それが結果的に瑠璃の心を掴んでいき、やはり恋愛は計算よりも本心が大事ということを教えられました。
自分の命欲しさに好きでもない女の子を騙すようにしてキスを迫るのはどうよ……と思っていたんだけれど、一路も女子を利用している自分に罪悪感を感じる誠実なキャラで、下心アリと言えど心の底からヒロインのために命がけで貢献する姿に、この男の中の男に女はキスの一つぐらい見返りを与えてもいいだろ……減るもんじゃなし、と次第に思うようになりましたね。テッセラクトとか、天使とか、超謎のままなのだけれどまあいいか。