ダフロン

2007年03月06日

お狐サマの言うとおりッ!/かたやま和華

475773364Xお狐サマの言うとおりッ!
かたやま 和華 風都 ノリ
エンターブレイン 2007-02-15

by G-Tools

【風祭桐緒が満月の夜に助けた白猫。翌日、その白猫をつれて銀髪の恐ろしく美形な男がやってきた。彼の名は紗那王、正体は九尾の狐で、桐緒に憑いて富と栄華を与えるというが・・・】

お狐サマの言いなりじゃん!w


美形で高慢なお稲荷様と勝気な女侍の少女の剣客ラブコメ。
力はあるが「憑き主の器をみせなければ従わぬ」とのたまい
まったく言うことをきかない紗那王に振り回されてばかりの桐緒のドタバタっぷりがコミカルです。

門下生のいない寂れた貧乏道場で兄と二人暮らし。
紗那王に頼ればいくらでも望みを叶えてくれるというのに、
間違った力で自分の願いを叶えることを嫌う桐緒の真っ直ぐで一途な気性が好ましかった。

狐は富と栄華をもたらす、しかし欲に溺れれば破滅する。
天狐を飼いならすということは、あさましい自分を飼いならすということなんでしょう。まったくと言っていいほど欲のない桐緒を紗那王が気に入ったのもなんか分ります。

能天気なようで実は考えの深い兄、高飛車なようで裏では桐緒にご執着の紗那王、生意気なようで可愛い化猫の化丸。
毎日、大騒ぎしながらも、ひとつ屋根の下での暮らしぶりがほのぼのとして微笑ましいですね。

舶来品が自由に出回り、着物にもレースにフリル。
ハイカラな雰囲気の「江都」の舞台が華やかで新鮮です。
富士ミスから出ている同作者の「楓の剣!」と同じく、こちらも妖怪やらネズミ小僧やらなにやら出てきます。
桐緒の初恋の行方、兄・鷹一郎と千代との仇討ちの顛末が最後にしっとりさせてくれます。

お江戸の物語は、こんな人情話でなくちゃいけないね。

楓の剣!楓の剣!
かたやま 和華

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posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | B's-LOG文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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