ニーナとうさぎと魔法の戦車 7 (ニーナとうさぎと魔法の戦車シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫) 兎月 竜之介 BUNBUN 集英社 2013-02-22 by G-Tools |
突如失踪した戦車長・ドロシーとキキを捜すため、ニーナとアリスは旅に出る! 一方、お家再興のための会議に出席したエルザとクーとも連絡がとれなくなり…。全てはかつての戦争での罪が関係し…?
戦乙女たちの戦後
魔法で動く戦車に乗って街と人々の平和を守る戦車隊の少女たちのミリタリーアクション。
どの場面も、ゆりんゆりんで素晴らしい。シリアス場面でもイチャイチャしっぱなしで癒されますわー。
旧帝国貴族同士の集会に出かけたエルザとクー、突如失踪したドロシーとキキ。バラバラになったラビッツを繋ぎとめるため、ドロシーの過去を手掛かりに奔走するニーナとアリスが健気可愛かったです。
このシリーズもいよいよクライマックスに向けて全力疾走を開始したというところでしょうか。
エルザとクーが旅行に出かけ、留守番組のラビッツたちが収穫祭を楽しんでいる最中、旧帝国の王女シルヴィアが現れ、一転して不穏なムードが漂い始め、またも脆くも破れる彼女らの日常が切ない。
どんな事情が深いあるとしても、これまで命を預け合った仲間に黙って姿を消してしまうドロシーとキキは水臭いですよねぇ。戻らないつもりの二人を追いかけるニーナとアリスが勇ましくてよかった。
ドロシーたちの戦時中の知り合いである平和維持軍ジャンヌを訪ねに向かったところで、旧帝国軍の残党によるテロ行為が勃発して、別の場所で豪勢な晩餐に興じているはずのエルザとクーの側も関わってきてと、終わったはずの戦争の気配がどんどん濃くなっていって、その騒動のまっただ中に飛び込んでいってしまうニーナとアリスの仲間を思う一途な行動力にはハラハラさせられっぱなしでした。
戦火の中で隠された歴史の真実は、ドロシーに非ないよなぁ。女王は生かして捕らえれば利用価値はあるかもしれないけれど、別に生かす義理までは無いしね。生かしておくと問題が起きて、殺されることを本人も望んでたのに、どうして生かす道を選ばなかったのかというシルヴィアの主張は甘えだろう。
女王に教えられた選民思想を履き違えているハイディマリーが愚か過ぎる…ああ、次回どうなることか。