![]() | 覇剣の皇姫アルティーナII (ファミ通文庫) むらさきゆきや himesuz エンターブレイン 2013-02-28 by G-Tools |
黒騎士ジェロームとの決闘を経て、兵達の信頼を得た皇姫アルティーナ。ところが、安息も束の間、蛮族が侵攻してくる。皇姫軍は軍師レジスの采配で勝利するも、その情報を掴んだ兄皇子より、ヴァーデン大公国有する難攻不落の要塞を攻略せよ、との命令が下る。
盾を御旗に、剣をその手に
読書狂の青年軍師と伝説の宝剣を振るうお姫様が織り成す戦記ファンタジー。
レジスもアルティーナも実績を積み始めて、ようやく面白くなってきた。エンジンかかるの遅いよもー。
蛮族の襲撃を退け、和平交渉を結んだ主人公・レジスと姫・アルティーナに、王宮からさらなる無理難題が突きつけられ、軍師として知恵を絞って難攻不落の要塞を攻略する展開が盛り上がりました。
戦争ばかりで気づいたら女性陣に囲まれてハーレム状態なんだけど、軍師殿役得すぎぃ!
レジスの采配で捕らえることができた蛮族の王ディートハルトの命を救い、対話を望むアルティーナの行動はこの時代背景からすると異質だけど、既存の常識にとらわれない姿がなんとも彼女らしかった。
戦略ゲーは、まず仲間集めが鉄則ですからね。利害が一致すれば、敵でも味方に取り込む考えは、理に適っている。ただ彼女の場合思いつきでやってしまってて、それに振り回されるレジスが可笑しかった。
蛮族を味方にしたアルティーナ軍に危機感を抱いた兄皇子が無理難題を押し付けてきて、兵を無駄に損耗させるか、それも国家叛逆罪の誹りを受けるか、みんなが悩み苦しむ状況で、あっさりと難攻不落の要塞の攻略法を考えつく軍師殿カッケー。カッコつけてすぐに風邪で倒れてしまう軍師殿ダッセーw
普段の口は悪いのにレジスの世話を焼くジェローム様やクラリスさんがいいツンデレでした。
レジスの作戦の奇抜さも、アルティーナの馬鹿力でぶっ飛んだ。素手で鉄鉱石砕くってどんだけー!
話が展開していく度に、アルティーナの超人ぶりに驚かされます。皇族は特異体質の家系か何かなんだよねきっと……。男らしい勇ましさもありつつ、とても年頃の女の子らしい可愛さもあって、砦の兵士ならずとも『女神』と崇めたくなる気持ちが理解できます。やっと盛り上がってきたけど、次はどうなる?