ダフロン

2013年02月24日

GENEZ 8/深見真

4829138629GENEZ‐8 ジーンズ (角川ファンタジア文庫)
深見 真 mebae
富士見書房 2013-02-20

by G-Tools

海神学園占拠事件の解決直後、謙吾は短い時間であまりにも多くのものを失った。セルジュは重傷。七湖が裏切り、そしてユキナはグリークスの社長・セルジオによって、意識を奪われてしまった。謙吾たちが対策を講じる中、いよいよセルジオの攻撃は世界を巻き込み、本格化していく―!

 愛は世界にあまねく遺伝する

 GENEZと呼ばれるパワードスーツを装着し、世界平和のために戦う学生兵士たちの学園アクション。

 バカップルが大量生産されて、こいつらの世界滅べばいいのに……。嗚呼、テロリストになりたい。
 ユキナの魂を奪ったグリークス社長・セルジオとの対決姿勢を明確にした主人公・謙吾と武田爪兵が敵味方を越えて協力し、愛する少女と世界を救うために最終決戦に挑む展開が熱くて燃えました。
 一旦は強敵相手に完敗した主人公が新型機体を得てパワーアップしてリベンジ! これぞ王道や!

 突然の襲撃によって甚大な被害を受けた海神学園でしたが、大切なものを踏みにじられた謙吾たちの闘志は失われず、体制を立て直し反撃に立ち上がる人々の、表面では冷静ながらも心の奥底では犠牲となった友人たちを思い、ぐつぐつと煮えたぎる怒りが感じられて、殺気が漲る迫力にゾクゾクしました。
 それでも七湖の裏切りには自分たちにも少しは非があるのではと簡単に割り切れない思いがもどかしい。

 謙吾の新型GENEZを始め、これまでに築いたツテを総動員して秘密兵器を投入して、敵の本拠地を襲撃する場面は前回のカウンターパンチといった感じで、スケールのぶっ飛んだ盛大さが痛快でした。
 謙吾&爪兵VSイエニ・チェリ&ガンズ・オブ・ナバロンのチーム対抗マッチとでもいうべき名勝負の連続は、これまでのグリークスとバビロンメディスンの混沌の歴史を象徴するかのようで印象強かったです。

 グリークス社長・セルジオのキャラというか本性は、予想外で生理的に嫌悪感が先に立ったなぁ。
 彼の願望が実現する前に謙吾が叩き潰してくれて本当に良かったと思える結末だったけれど、『世界を守る彼らの戦いはまだ始まったばかりだ……』って、何というコテコテのジャ●プ式最終回をしてくれちゃってるのか。せめてエピローグで結ばれたカップルたちだけは、どうか幸せに爆発してください。

posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 富士見ファンタジア文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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