ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 2 (GA文庫) 大森 藤ノ ヤスダスズヒト ソフトバンククリエイティブ 2013-02-16 by G-Tools |
「初めまして、白髪のお兄さん」ベルに声をかけてきたのは、自ら《サポーター》を名乗る少女・リリだった。半ば強引にペアを組むことになった少女を不審に思いながらも、 順調にダンジョンを攻略していく二人。束の間の仲間。一方で、リリが所属する【ソーマ・ファミリア】には悪い噂が絶えない。
酒と女に気をつけろ
冒険者見習いの少年と、残念美少女の神様が紡ぎ出す、眷族の物語(ファミリア・ミィス)
どうしてこんなに草食系男子がモテるんだ! この世界の美少女は、みんなショタ属性かよ!
ひょんなことからサポーター専門の冒険者・リリと出会った主人公ベルが、彼女と共にダンジョン攻略に勤しむ傍ら、さまざまな問題を抱える彼女の属する【ソーマ・ファミリア】のゴタゴタに巻き込まれ、人間不信で荒んだ彼女の信頼を得て、次第に本当の仲間になっていく姿が素晴らしかったです。
冒険者には荷物持ちであるサポーターを蔑視する風潮があって、そんな冒険者に虐げられて育ち、やがて生きるために雇い主を騙してアイテムを盗むようになってしまったサポーターの少女リリですが、上手いこと冒険者からアイテムや大金を掠め取っても達成感はなく、虚しさと孤独感をますます募らせていく姿が痛々しい。
そんな油断ならない彼女と危険なダンジョンをガンガン潜っていくベルの暢気さが読んでてハラハラします。
ベル君に狙いをつけたものの、人を疑うことを知らない素直で純真すぎる性格にほだされて、騙すはずが助けてしまったり、なにかと危なっかしい彼のダンジョン攻略にずるずる付き合ってしまう場面が微笑ましい。
べル君に代わってリリのことを疑い始め、彼女の属する【ソーマ・ファミリア】の裏事情を探って、ベル君を陰ながら手助けするエイナさんやヴァレンタインさんたち、ヒロイン陣の見えないサポートが良かった。
それに比べてヘスティアは……お、おう。安定のヘッポコ女神ぶりで感心しちまったぜ!そこが可愛いよ!
ちょっと強くなってもまだまだ頼りないベル君ですけど、女の子がピンチになると途端にイケメンになりますね。助けるにしても、全然スマートじゃなくて力任せのゴリ押しもいいところなんだけれど、その真剣一途さが格好良かった。女の子にモテたくて冒険者になったべル君ですが、本当にモテてると気づくのはいつのことやら。