神曲奏界ポリフォニカ まぁぶる 榊 一郎 大迫 純一 高殿 円 ソフトバンククリエイティブ 2007-01-12 by G-Tools |
【「神曲奏界ポリフォニカ」シリーズ初の短編集が登場。榊一郎、高殿円、大迫純一らに加え、新シリーズ「ぶるう」で築地俊彦が初お目見え! 4色揃ったポリフォニカを堪能できる1冊です。】
だいぐれっしょん・ぶるう/築地俊彦
青は見送ろうかと・・・
「神曲奏界ポリフォニカ」の新色「ぶるうシリーズ」に先駆け、
本編のあらすじと登場人物たちのさわりをしてるんですが、
ストーリーもキャラもどうにも薄っぺらくて読む気が失せます。
なんら先を読みたいと思わせる魅力を感じませんでした。
主人公クルナは、神曲の弾けないニセ神曲楽士(無職)。
契約もしてないのに精霊を脅してこき使ったり、働きたくなくて金もないから強盗に入ろうなんて企む鬼畜野郎です。
この小者キャラに好感をもてというのがまず無理です・・・。
とにかくキャラ設定が最低で、手前勝手で、恥知らず。
こいつ一人で精霊と人間の共存がテーマのポリフォニカの世界観を台無しにしてしまってるような気がしてなりません。
内容としても、いつもの築地俊彦らしい中身のないドタバタ。
他の色と比べるとちょっと酷すぎる。ポリ青は完全様子見。
ぶれっしんぐ・ぶらっく/大迫純一
本編でちらっと登場していたマニエティカ巡査の結婚話。
結婚式に遅れるのを覚悟で職務に勤める気概もいいが、
「カレならわかってくれます」、「親戚もきておられるんだろ?」
「親戚とじゃなくて、カレと結婚するんですよ?」とか、サラっと言えちゃうところが素敵。私も一生に一度は言ってみたい!
大迫純一の描くポリ黒は、こういった脇役にもしっかりと旨味を染みこませてくれているから好きなんですよ。
マナガとマティアのトレードマークの黒ケープと黒コートを購入するくだりも、二人の親愛の情が通じ合っていて心暖まる。
本編への伏線も仕掛けてるし。優等生だなぁ、このお人は。
ダンシング・ホワイト・ナイト/高殿円
新年のダンスパーティの相手に皆がスノウを取り合うお話。
プリムお嬢様の黒さが炸裂して可笑しいときたらないw
ツンデレのデイジーもだんだん高飛車が砕けてきました。
スノウに構ってもらえずに拗ねるブランカやタキシードがなくて奔走するミノティアスら精霊たちのコミカルな姿が笑えます。
ポリ白はギャグとシリアスのバランスがいいんですよね。
ポリフォニカのコメディ担当は高殿円に任せていいと思う。
あとジョッシュとポリ赤のフォロンとの繋がりが示唆されてますが、フォロンのタタラ姓は、孤児院の院長さんから譲ってもらってるんですよね確か。なので完全に、他人の空似です。
ポゼッシブ・クリムゾン/榊一郎
フォロンの神曲演奏を依頼されてコーティが反対する話。
彼の神曲を他の精霊に聞かせてなるものかと、コーティのやきもちと独占欲が最大限に発揮されてニヤニヤ。
キネティックノベルをプレイしないと話がわからないと思いますが、フォロンは学生時代の実技試験で百柱ちかくの精霊を一度に召喚したことがあって、そのときにコーティのためだけに神曲を奏でるという精霊契約を結んでるんですよね。
契約書のない口約束とは言え、約束したならフォロンの方からも依頼を断るのが筋だと思うが、この男は意志薄弱だなぁ。
添い遂げられない人間と精霊の溝に悩みながらも、お互いに両想いなノロケ話が明かされて実に微笑ましい。
コーティの爆弾発言の展開には今後も期待していいかなっw
ときに榊たんは、前の二人が作った設定をパクったよね?