ぼくと魔女式アポカリプス 2 (2) 水瀬 葉月 メディアワークス 2007-01-06 by G-Tools |
【道を歩いていた澪は、突然ドロップキックで首の骨を折られて殺された。手を下したのはポニーテールのチャイナ服幼女。彼女は澪に「正義の味方」だと言い放つが・・・】
表紙からなにまで狂ってる
代替魔術師と呼ばれる者たちの狂った物語。
亡くなった巳沙希に似た少女に面影を重ねてしまった澪は、
本来、敵であるはずの彼女に肩入れするうち、またもや自分の甘さと油断から、後悔と心の傷を生むことになります。
また表紙がヤバイ。レジに持って行きにくい。帯様々ですね。
帯さん、いつも金隠しみたいに扱ってサーセン。
「正義の味方」の狂言回しのチャイナロリ、蘭乱爛崎寝々。
不思議ちゃんな寝々と澪の噛み合わないやり取りが面白い。
劣悪は容赦なく正殺する。大であれ、小であれ劣悪ならば、全て正殺する。正義の名の下の皆殺しは大好きです。
ってか、『殺々軒』のノリが最高にツボでした。視姦行きてー。
今回も、たっぷり中二病のつまった鬱仕様となっております。
狂ったキャラの登場で始まりで、狂った会話のテンポで進み、
狂った事実が明らかになり、狂った結末を迎えます。
コレを読めば、間違いなく気が滅入ることうけあいです。
それにしても、最後まで甘っちょろい信念のまま戦い抜き、
澪に願いを託して逝ったレンテンシアがとにかくもの悲しい。
彼女も澪や冥子と出会いで、少しは救われたのでしょうか。
自分の無力感に打ちひしがれる澪を見るたびに、なんかこうゾクゾクと愉悦がこみ上げてくるのですが性格悪いですか?
悲劇なんだけれど、綺麗事に満ちた救いもあったといえます。
澪の心の中に何かを残していったことで、さてこれからどんな不幸と悲劇の待つ展開へと堕ちていくのか楽しみであります。