あんでっど★ばにすた! 鈴木 鈴 メディアワークス 2007-01-06 by G-Tools |
【荻原真尋と御船冬子は五法(ヴァニティ)という能力を行使する五法相(ヴァニスタ)である。ある日、五法相の集団・諮問機関の使者セフィラが現れ、五法に関わる盗難事件の捜査を依頼するが・・・】
「ふむ、青春だな。私も若いころを思い出すよ」
愛憎の三角形がですか・・・
五法相と呼ばれる特殊能力を持った少年少女たちの物語。
五法とは一般的なサイコキネシスやサイコメトリ、他人の記憶を操作するものから、『賢者の石』を持ってるとしか思えない錬金術まがいのものまである、魔法とESPの中間のような力。
ぶっちゃけ分かりにくいですが、まあ、あえて理解せずとも、
ストーリーはベタな三角関係モノです。青春ー!
ベタはベタですが、朴念仁な真尋とツンデレな冬子の間に、
普通の生活を知らない外人少女セフィラが割り込むという、
なにもせずともすでに立っているキャラと、見ていて不安感を抱かせない、この種のシチュエーションはやっぱり強いな。
使い回されるだけのひとつの完成形であり、キャラクター次第で、見方も個性も動かせる高い自由度があるのでしょう。
ってなワケで、ストーリーそのものはお約束でおkですが、
主人公の真尋の行動原理が解読不能というか、あまりにも自分の意思をハッキリさせない面倒なヤツだったなぁと。
裏の事情を悟りながら、あえて相手の手の内へ飛び込んでいくのはいいのだけれど、ただ相手を信じるだけじゃ甘いな。
冬子ちゃんが突撃してきてくれたから有耶無耶になったが、
自分の温い理想を貫くなら、それだけの力は持ってないと。
というか男なら二人の女の子の間をうまく立ち回らないと。
反転。ヒロインたちの心理描写は、切なさ、寂しさ、強さ、弱さを捉えた情感溢れる筆致で描かれていたと思います。
ゴスロリ不存体(アンデット)・リシュエルがイイ性格してます。
ムチャ強くて、言動が変で、見た目より年食ってて、まさに怪しげな魔女。まだ伏線めいたものもあるので期待大。
ただ絵師は個性的なのか、下手なのか判断に悩みます。
あのヘチマ顔が全体感を崩してしまって違和感あるような。
話はそこそこ面白。絵は、あまり期待しない方がいい・・・。