![]() | グロリアスドーン 2 少女は夕暮れに遊ぶ 庄司 卓 四季 童子 ホビージャパン 2006-12-28 by G-Tools |
【ティセの妹が現れた。ひとりは天真爛漫。チャーミング。ひとりは傲岸不遜。デストローイ。そして推参する頼もしい友。物語はゆっくりと、しかし確実に動き出す】
「またドリルか」
「まさにドリル様々ね」
「ドリルは素晴しいものですよ」
「ええ、ドリルは素晴しいのです」
ドリドリうるせー!w
近年稀にみるドリル賛美小説・・・・・・ではなく、
金髪ロリィに変身する宇宙船と人間の少年とのラブコメSF。
地球にティセの妹ティル・アウグストダスクが落ちてきた。
彼女はそこで一人ぼっちの少女と友達になるが、それが姉妹喧嘩の元に、そして彼らの力を狙う勢力との抗争に巻き込まれていきます。ドリルは、もうお腹いっぱいです・・・。
お約束だけど、周囲から浮くティセの学校生活が笑えます。
やたらと濃いテンションの王子さま先生はイイです最高w
お笑いキャラの下に悪どい性格を隠してるようで要注意。
ティセの妹ティルとティオとそのbioパートナーも一気に登場。
桜子は前巻でも顔見せがありましたが、『悪即斬』のよいサムライガールちゃんです。ってか、眼が人斬りの眼だよこれ!
ティルのパートナーの静花は逆に人畜無害なお嬢様。
まあ、乗り手をほっぽって暴走するティルしか話に絡んできませんが。ははは、それにしてもティルは可愛いおバカさんだ。
恵子はまたもいい腐女子っぷりです。災難にも契約してしまったアイシャはすでにノリに振り回されているカンジだな。
あれれ、主人公の広大が一番平凡じゃね?
人間側にもbioクラフト側にも、お互いの今の関係を快く思わない者達の存在が、浮き彫りになってきました。
『真のbioクラフト』といった物語のキーになりそうな言葉もチラホラ。やっぱり市民階級のbioクラフトは、貴族階級の劣化コピーみたいなもんなんだろうか。
登場人物には平均的に出番は用意されているけれど、
どうせなら妹二人とそのパートナーをメインに据えてキャラを掘り下げてくれた方がよかったかな。
静花なんて本当に最初と途中に顔を見せただけだしね。
まだまだ物語を加速させてくための前踏み状態といった感。
それよりもSFの大家・庄司卓とあろうものが、宇宙空間での戦闘で『トリプルドリルアターック!』しか描かないなんて・・・。