![]() | 神様ゲーム〈5〉カミハナミダヲサガスベキ? 宮崎 柊羽 角川書店 2006-12 by G-Tools |
【苦節の日々に耐え、ついに生徒会選挙の時期がやってきた。選挙の準備をする秋庭の前に、かのう様が現れ、雨の神から逃げ出した雨の鳥≠捕まえた者を生徒会長にすると言い出し・・・】
「どうしようもない時に、けっして自分一人だと思うな!俺がいるから、ちゃんと俺を呼べ!頼まれたら絶対にやってやる!神様よりも速く駆けつけてやる!だから、秋庭多加良に一票いれろ!!」
すごい偉そうなパシリ精神だー!
毎回、神様の出すゲームに挑む少年少女の学園青春もの。
今度の生徒会選挙は、知力、体力、時の運を試すゲームのポイントと生徒の投票との合計で決まることに、
おまけにかのう様は、勝手に「鳥追いゲーム」まで提案し、
さらに選挙戦のライバルに、願いの植物が咲いてしまい、秋庭にとって大事なときに、面倒事がいっぺんに襲いかかります。
あいかわらず直球で短気な秋庭が、念願の生徒会長になるために、めぐましい努力の数々をみせてくれるのが面白い。
出願書を無くしたときなんて、探しまわる姿が本当に必死だw
それにしてもいつの間にか進級してたんですねぇ。
秋庭に顔を近づけられて卒倒する一年坊イイ!
美形なのに本人だけ悪人顔と思ってるのもベタだけど好き。
スランプ状態の雨の神様・雨緒が、最初は人間を見下して、
独りで空回りしていたのが、五藤の純真スマイルで徐々にうち解けて、逃げ出した鳥の気持ちを考えるようになっていくまでが優しくてとても癒されハートフルです。
けど、五藤と岸田の悩みはイマイチ、ピンと来なかったかな。
あと問題ばかり起こしてるイメージがあるが、鈴木って意外と生徒に人望あるな。まあ実被害は秋庭に集中してるからか。
『誰のために、何のために』が今回のテーマです。
友のため、自分のため、あるいは見知らぬ誰かのため、
目的を見失った者たちに、秋庭の怒号が突き刺さります。
その台詞ときたら、もう青さ、熱さ、クサさ120%です。
秋庭の熱血演説はキャラが美形じゃないと務まらないな。
全体を振りかえると、削ってもよさそうな部分がチラホラあり、
その分、レギュラー面子の活躍を増やしてもよかったかなと。
彩波なんて登場しても、かのう様が出てくると即退場じゃないですか!彩波ファンとして次回こそ彼女の栄達を望みたい!
そういや最後にかのう様が秋庭の特異性をポツリとこぼしていましたが、なんすかねぇ?