ダフロン

2012年12月19日

のうりん 5/白鳥士郎

4797372524のうりん 5 (GA文庫)
白鳥 士郎 切符
ソフトバンククリエイティブ 2012-12-17

by G-Tools

現代動物調教研究同好会、通称『どうちょけん』。それは私、良田胡蝶が新たに創部した、人と家畜の心を通わせるための部活である。そんな私の前に立ちはだかる黒い影!飛騨高山のライバル校、過激な動物愛護団体、そして謎のサングラスの男!貴様は―!?人は虚無の畜産にぬくもりを見つけられるか。

 涙よりもたくさんの、ありがとう

 元・超人気アイドルと純朴な田舎者の少年の農業学園ラブコメディ。

 これは泣いた。ええ、牛のように泣きましたとも。ギャグコメディなのに涙が止まらないよ(´;ω;`)
 部活動をしなければいけない林檎ちゃんが、良田胡蝶が部長を務める『どうちょけん』に入部し、牛の調教と飼育の現場に飛び込み、そこで直面する生命倫理の問題と博愛精神に心を揺さぶられました。
 畜産をテーマに人間と家畜の関係、他の生命をいただいて生きる人間の罪深さを思い知りました。

 アメリカ留学から帰国して、一回り大きくなった(胸)良田さんや、ますます残念になった継の二人の演説にはそれぞれ賛否両論あるだろうけれど、答えを出すにはもっと時間が必要なんでしょうね。
 しょっちゅう意見が対立しているように見えて、実はお互いを認め合っていて、仲の良い良田さんと継の関係は見ていてほのぼのする。それにしても耕作のぶっ飛びっぷりに爆笑しました。耕作マジ変態。

 牛の調教を手がける『どうちょけん』に入部した林檎ちゃんが、牛の飼育ハマって、品評会に出て他の農業高と少年ジャ○プのような熱いバトルを繰り広げるなどなど、ディープな牛の世界に呑まれました。
 日本では当たり前のように行われている家畜の飼育方法が、世界的な基準から見ると問題視されるようなものであったり、彼らが愛する家畜が虐待されているかのような見方をされるのはショックでした。

 家畜を愛しながらも、その命を奪わなくてはいけない生産者のみならず、命を守る獣医師ですらも多くの矛盾やジレンマを抱えながら、誠心誠意、家畜と向き合おうと苦悩している姿が印象的でした。
 人間が家畜のためにできることは、どこまで行っても一方的なエゴでしかなくて、しかしだからこそ感謝と哀悼の気持ちを忘れてはいけないのだと改めて思わされました。まったく、この作品は名作だな!

posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | GA文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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