![]() | 魔法科高校の劣等生(8) 追憶編 (電撃文庫) 佐島勤 石田可奈 アスキー・メディアワークス 2012-12-08 by G-Tools |
中学一年生の司波深雪は、自分の兄が苦手だった。一体何を考えているのか分からないから。家族でありながら使用人同然の扱いを受けているにもかかわらず…全く意に介さない。『ガーディアン』として完璧に付き従う兄。理不尽だとは分かっていても、深雪は兄に苛立ちをぶつけることしか出来なかった。
お嬢様と呼ばないで
現代のエリート校である魔法科高校に入学した兄妹が繰り広げるマジカルバトルアクション。
深雪さんってば、幼い頃からブラコン全開だったんじゃないですかやだー。
三年前、達也と深雪が中学一年生だった時、家族で訪れた沖縄旅行で遭遇した事件を通じて、血の繋がった兄妹でありながら、どこかぎこちなかった二人の関係が変わっていく姿が微笑ましかったです。
このシリーズを通して感じる、どこか歪な魔法師たちの家族関係が如実に現れているのが印象的でした。
兄である達也を苦手にしていると言い訳しながらも、兄に対する敬愛の想いを素直に認められなくて、キツい態度で接してしまい、後で深く後悔して自己嫌悪のループに嵌る深雪さんが初々しくて可愛い。
達也も将来の四葉当主候補である深雪の『ガーディアン』として、優秀であればこそ愛する妹とも距離を置いて無愛想に接してしまうために、ますます兄妹の思いがすれ違っていってしまうのがもどかしい。
中学一年生にして、本職の軍人が目をつけるほど達也の優秀さが際立った異常レベルに達しているんですが、護衛なら自分の特殊性をもう少し目立たないように力を隠したほうがいいんじゃないかね。
突然のテロに襲われ、傷つけられた深雪の報復のため、先天的に備わった二つ魔法で撃退する達也だけれど、大盤振る舞いしすぎやでぇ。妹が怪我してキレたお兄ちゃん見境が無くなってて怖かったです。
四葉の家が、どうして身内を改造してまで『ガーディアン』などという護衛をつけるに至ったかについては、短編『アンタッチャブル』にて過去の四葉の双子に起きた事件が描かれているのだけれど、深い事情を知れば四葉の異常性も、自分たちの身を守るために仕方のない行為だと頷けることが多くて。でも、それでも家族をもっと大事にしろよ!と憤りを隠せない。深雪さんが当主になって四葉を変えて欲しいね。


