![]() | 魔法少女育成計画 restart(後) (このライトノベルがすごい!文庫) 遠藤 浅蜊 マルイノ 宝島社 2012-12-10 by G-Tools |
ひたすらに激化していく、囚われの魔法少女たちによる生き残りゲーム。残酷かつ一方的なルールの下で、少女たちは迷い、戦い、一人また一人と命を落としていく。警戒すべきは姿の見えぬ「マスター」か、それとも背後の仲間たちか。強力無比な魔法が互いに向けられる時、また一人新たな犠牲者が生まれる。
この中に1人、魔王がいる!
本物の魔法の力を得た十六人の魔法少女による理不尽で無慈悲なマジカルサスペンスバトル。
ゲームマスターは完全に参加者を皆殺しにかかってるな! このエンターテイメント、最高に面黒い!
ゲーム後半戦。犠牲を出しながらも全員で力を合わせて最終ステージにたどり着いたものの、誰もが思いもよらぬ真実を突きつけられ、裏切り者を探して猜疑心の泥沼の修羅場に陥っていく光景にガクブルです。
ゲームクリアをちらつかせておいて、寸前で取り上げる。その外道なやり口、嫌いじゃないわ!
生き残った魔法少女たちがようやくクリア目指してひとつにまとまって、これまでの教訓を活かして最終ステージまで来たものの、その努力と絆を嘲笑うかのような超展開には、もはや笑うしかないwww
クリア目前で希望を断たれて、お互い次第に冷静さを失っていき、脆くも崩れていく魔法少女たちの仮初めの友情がやるせなくもあれば、窮地に伏してなお失われぬ真の友情もあり、涙を誘います。
計画のどこかしらに"音楽家"の影響が絡んでるだろ!とは思ってましたが、明かされた事の真相には、彼女がこれまでしてきたことの罪深さと、周囲に残した傷跡の深さに改めて戦慄しますね。
忘れていた過去の自分の過ちと向き合い、覚悟を決めた魔法少女同士の問答無用の殺し合いは手に汗握りましたが、『戦わない魔法少女』ならではの水面下の駆け引きにも魅入りました。
正しい魔法少女と間違った魔法少女を選別するためとはいえ、他人を守るために身を挺して犠牲となった魔法少女たちもいて、騙していた者も単なる報酬目当てや己の欲望のためだけではない、絶対に死ねない理由があったりして、一人の悪意に歪められたそれぞれの現実での境遇が切なかったです。
コミカライズが決定したらしいですが、小さな女の子が知らずに読んでトラウマ負ったらどーすんだろ……。



楽しみにしていた甲斐のある完結編でした。
上巻だともう一つキャラが掴めない子も一気にキャラ立ちして…感情移入した途端にリタイアしちゃったり、
感情のジェットコースターを思い切り楽しめました。
おそらくまた出るであろうWEB短編restart版が待ち遠しい。
あの子とかあの子とかのエピソード補完が欲しいです。
最初は私も「何で表紙がシャドウゲール」って思いましたが、最後まで通して読むと彼女もいろいろな葛藤や苦悩を抱えていて主役級に描かれていましたね。
あっさりと死んでしまうところがなんとも言えず痛快なのですが、みんな可愛いだけにもっとキャラを掘り下げて欲しいとは思いました。