ダフロン

2006年12月30日

ガジェットガール/志井明広

4086303361ガジェットガール
志井 明広
集英社 2006-12

by G-Tools

【家族を失った高梨弘明が見つけた1冊の「本」。それは突然女の子に変わり、弘明の姉を名乗る。エルを巡り、繰り広げられる戦い。擬人化少女の魔法バトルストーリー】

オタクの夢、擬人化少女満載です

天涯孤独の少年と魔術によって擬人化する道具・ガジェットと呼ばれる少女たちの魔法バトルもの。
『からくりの闇姫』もそうでしたが、最近のスーパーダッシュは、ローゼンなんとかのパクリに走りはじめたんでしょうか・・・。
いや、生身の女の子なんかより、擬人化少女萌えーって言うんならその嗜好は否定しないですけれども。キモいなー。

ヒロインの魔道書のガジェット・エルはいい娘さんですが、
最初から理由もなく主人公にやたら献身的なヒロインが非常に物足りなく感じるのはツンデレ中毒者だからでしょうか。
両親を事故で亡くして失意の底にある弘明を、姉として優しく慰める場面はちょっとジーンとくるものがありましたが、それにしても弘明の立ち直りが早すぎるような気がする。

全編、感情移入する間もなくストーリーが展開していくので、
登場人物の理解と物語への納得が追いつきません。
キャラの行動や心理描写が単純で浅いんですよね。
それこそキャラが作り物みたいでセリフに説得力がない。

絶対服従を強いられるガジェットは、しかし奴隷ではない。
自由なくとも、人の役に立つために生まれた道具としての誇りがあるという人形ガジェット・トモミのポリシーもご立派なのですが、前述と後述の論理って繋がっていますか?
ガジェットは人間より下の存在ではないって、ただの道具を自分と同じ位置に置く人間はいなかろう。
道具として扱って欲しいのか、人間として扱って欲しいのか、
さっぱり混乱するんですが、どうしろーっちゅーの。

まあ見所といえば、とにかく絵だけはすこぶる良かった。

からくりの闘姫からくりの闘姫
九品田 直樹

by G-Tools
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(2) | 集英社スーパーダッシュ文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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