ガールズ&パンツァー (MF文庫J) ひびき遊 島田フミカネ メディアファクトリー 2012-11-21 by G-Tools |
私、武部沙織16才、大洗学園の2年生! オリエンテーションで「戦車道」の説明を聞いて、私決めたの。もっとモテモテ女子になるために選択科目は「戦車道」を選ぶんだって!速、友達の華、転校生の西住みほ・みぽりんと一緒に「戦車道」の授業に向かったんだけど、みぽりんには何か悩みがあるみたいで…!?
これがわたしたちの戦車道
戦車を駆る乙女の嗜み「戦車道」を志す女子高生たちのミリタリー学園アクション。
沙織ちゃんマジスイーツ(笑) 文章から女子高生の甘い匂いが薫ってくるわ。
現在放送中のアニメ、『ガールズ&パンツァー』の第1〜6話のストーリーを、ヒロイン・武部沙織の視点で描き直したノベライズ……なのだけれど、アニメ版よりも大分印象が"ゆるふわ"で可愛かった。
っていうか、もうこれ沙織ちゃんファンブックや。全国1000万人の沙織ちゃんファンは読むべきです。
もうね。料理上手のしっかり者で、メガネが似合うルックスに黒スト装備で、周囲の気遣いもできて友達思いで明るくて、こんないい子はいませんよ。付き合ったら絶対に彼氏に尽くすタイプだろ。結婚して!
そんな彼女が戦車道を始めて、ちょっとズレた友人たちを足りないところをフォローしたり、試合で負けて暗くなった空気を明るくしようと、見えないところで色々と考えて頑張っている姿がキュートでした。
沙織視点ということで、戦闘中の客観的な描写や、他のチームのキャラクターに関しては掘り下げが甘いものの、アニメでは描かれてないプライベートな沙織ちゃんの健気な素顔が拝めました。
戦車道での教えを恋愛事に結びつけて前向きに受け入れるポジティブシンキングには感心しきり。
チームの仲間たち、みほ、華、優花里、麻子への思いや彼女たちとの友情が微笑ましかったです。
これはガルパンを見てて、武部沙織というキャラを知ってる前提で、成り立つスタイルだなぁ。
他の作品で、話の冒頭からいきなりこんなスイーツ(笑)系女子の一人称語りが入ってきたら、普通は地の文での口語体は止めろ!とキレるところだけれど、ガルパン視聴民なら割り切って読めるからね。
クセはあるが誰でも読みやすい文章でノベライズ作品としてはこれが正解か。続きはアニメに注目。