ナハトイェーガー ~菩提樹荘の闇狩姫~ 涼元 悠一 一美 ソフトバンククリエイティブ 2006-12-14 by G-Tools |
【普通の高校生活を楽しんでいた白河恵那の日常は、フレイヤの出現で、怪事件とともに混沌の渦へと巻き込まれていく。さらに謎めいた美少女、早花月這子が恵那のクラスへやってきて】
「わたしをお食べになりたいのなら、夜まで待ってくださるかしら。ここでは、恥ずかしいわ」
駄目百合小説じゃん!
ごく普通の女子高生と不思議な少女との伝奇風百合小説。
『闇狩り姫』という異能をもった白人美幼女フレイヤ(10)に気に入られてしまった女子高生が怪事件に巻き込まれていくという、ありきたりなオカルト物の設定かと思いきや騙された。
これは百合です。ただ作者が百合をやりたかっただけだ!
菩提樹荘と呼ばれる豪邸に住むフレイヤ。
本当は幾つなのかわかりませんが、幼女の姿で高貴な雰囲気を漂わせつつ、かなりエロい台詞をぶちまけてくれます。
生意気だけれど、そのノーブルなお嬢様ぶりに周囲が面白い騒動を起こしてくれて笑いがとまりません。
お嬢様に常に付き従うメイドのヒルデも、いい具合に常識外れで最高です。ブルマ姿で大車輪からの宙返りをキメるメイドなんて見たことないよ。
肝心の恵那のキャラが弱いですが、彼女の所属する弓道部の面々(とくに部長www)のノリの良さ、人外のお姫様たちと自然に社交辞令を交わす奏さんが大物で好きです。
最初の屋上のシーンとか、くらくらするほど幻想的な場面があったかと思えば、とてもベタな展開でズッコケさせてくれたり。
日常と非日常が極端に入れ替わる描写が特徴的。
よくわからない怨霊だか、式神だか出てきますが、伝奇っぽい元々の素養は本当にどうでもいいっぽいなー。
フレイヤのベタなお嬢様ぶりが見られるのなら、次巻も期待。
・・・む、なんか微妙に好きそうなにほいがしますねこの作品。読んでみようかな・・・。来年はどんなキワモノな本がでますかねー? 今から妙な期待をしてますけど。
ぢつは自分のブログはあまり見てない愛咲優詩です。
確かにこの本は、キワモノですね。作者も何を書きたいのか、段々とズレていっているところがw
来年の衝撃本としては、やはり西尾維新の「刀語」ですかね。12ヶ月連続刊行とか、いつまでストーリーが超展開を起こさずに持つか楽しみです。
「化物語」はもう読まれましたか? こちらもキワモノもキワモノです。