![]() | GOSICK〈6〉ゴシック・仮面舞踏会の夜 桜庭 一樹 富士見書房 2006-12 by G-Tools |
【ベルゼブブの頭蓋から脱出した一弥とヴィクトリカは、豪華列車・オールド・マスカレード号にてソヴュールへと帰路につく。しかし、その列車内で形見箱をめぐっての殺人事件が】
「ぼくたちは、離れない。なにがあっても」
「うむ・・・・・・。そうだ、我々はけして離れまいよ」
プロポーズとOKの返事にしかががが!
<ベルゼブブの頭蓋>から逃れたのも束の間、豪華列車で巻き起こった殺人事件に遭遇してしまう一弥とヴィクトリカ。
〈孤児〉、〈公妃〉、〈木こり〉、〈死者〉と名乗る4人の乗客。
不気味な彼らの偽りの仮面の下にある正体を暴きます。
約一年ぶりの本編。富士見ミスのLOVE祭りは終わっても、
「愛がいっぱい」な一弥とヴィクトリカ。もう好きにしてお前ら。
今回のヴィクトリカは、いつものフリルとレースのゴスロリファッションではなく、すっきりとしたシンプルなエプロンドレス。
・・・・・・案外いいかも。ヴィクトリカといえばゴスロリですが、
もっと色々コスプレさせても美味しいキャラだなぁと。
一弥を下僕扱いする一方で、やきもちを妬くヴィクトリカ。
一弥もヴィクトリカのワガママに文句を言いながらも、甲斐甲斐しく世話する姿が微笑ましくって、二人とも可愛いー!!
もうミステリよりも、初々しいヴィクトリカとニブちんな一弥とのやり取りが眺められれば、ミステリとか本気でどうでもよいな。
まあ言うまでもなく、ミステリ分は例のようにヘッポコですが。
作者は、なんていうか本格ミステリをやる気はないらしい。
事件の捜査よりも、グレヴィールの双角ドリルの深遠の闇に魅入られて気もそぞろな一弥くん。その気持ちはよくわかる。
さらにドリルに火がついて、あわててその辺のカップに浸けたり・・・。ブロワ侯爵あんたの息子、面白い。
後半、なんか変な文章で遊んでた気がする。
このGOSICKシリーズは、桜庭一樹の一番の出世作だと思うので、もう少し真面目に気合を入れて書いてほしいなぁ。
次は秋の短編集。また一弥の姉さんが出ないかな・・・。
ときに今日のヴィクトリカは、やけにぷくぷくしてましたな。