お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ7 (MF文庫J) 鈴木大輔 閏月戈 メディアファクトリー 2012-09-22 by G-Tools |
夏休みである。海に山、夏祭りに花火と、楽しいイベントに事欠かないこの季節。僕たち学生寮メンバーは、海の家で住み込みのアルバイトをすることに。いつもと違う環境であの娘やこの娘の意外な一面が見れたり、一度きりの夏をおおいに謳歌する僕たちだったけど……
日本の夏、庶民の夏
長い間、生き別れていた兄妹が綴る平凡よりは少し騒がしい日常系ラブコメ。
水着回キター! あれ? マイエンジェルありさたんは? ……水着姿なしだと! オイコラどういうことだ!
庶民的な夏休みを過ごしたいという女性陣の要望から、海辺の民宿で住み込み店員として働くことになった学生寮メンバーが、いつものごとく秋人を巡って火花を散らす光景が面白おかしかったです。
もう7巻目だというのに、やっと夏休みか、まったりペースで内容が薄いけれど、まあそこがいいのか。
高級リゾートは飽き飽きしているお嬢様ばかりなヒロインたちだけに、庶民的な民宿の住み込み労働も逆に新鮮なのか活き活きとして、働く姿にもヒロインそれぞれの個性が滲み出ていて、魅力度アップ。
チートモードを持っている会長さんを始め、家事には万能な秋子、銀兵衛、ありさの八面六臂の活躍ぶりに圧倒されますが、不器用で役立たずな那須原さんの落ち込む姿は、それはそれで可愛いかった。
働く彼女らをそれとなくサポートする昼の労働の他に、小説家としての仕事もある秋人は、ヒロインたちが寝静まった後にこっそりとキーボードを叩くしかなくって、疲れと眠気で朦朧としているうちに、ヒロインたちとイヤらしいことをする卑猥な夢を見て、決定的な事が起きる前に跳ね起きる姿にニヤニヤ。
秋人が書いてるのって恋愛小説だったはずが、いつの間にか官能小説になってるじゃないですかー。
今回も最後にはクリフハンガーな引きがあるんだろうなと予想して、秋子に秘密がバレたときには、キタキタキタキタよ! 待ってましたよ! 衝撃的展開!と小躍りしたのだけれど、さらなる驚愕的展開での幕引きには意表を突かれました。しまったわー釣られたわー二重の引きを用意してたとはなー。
アニメ放送も間近で、秋ラノベアニメの注目株ですが、さてこの原作がどう化けるのか、楽しみです。