魔法科高校の劣等生(7) 横浜騒乱編<下> (電撃文庫) 佐島勤 石田可奈 アスキー・メディアワークス 2012-09-07 by G-Tools |
横浜で催される『全国高校生魔法学論文コンペティション』。この魔法科高校生徒達の晴れ舞台に、突如謎の武装集団が侵入した。彼らの正体は、『大陸』からやってきた大亜連合軍の魔法師とその機動兵器群によって大混乱に陥る中、司馬達也は生徒会メンバーと共に窮地からの脱出を模索する。
戦火に解き放たれた修羅
現代のエリート校である魔法科高校に入学した兄妹が繰り広げるマジカルバトルアクション。
いやもう、なんというか、常識外れここに極まりといった怒涛の展開の連続で驚愕されっぱなしです。
魔法学論文コンペに集まった高校生らを狙うかのように、大陸からやってきた武装軍が戦争を始め、達也たち生徒会メンバーが力を合わせて戦場を脱出する命がけの逃走劇に息を呑みました。
毎度ながら、学生なのに兵士顔負けの戦闘力を持った一高生のパワーバランスおかしいよなぁ。
コンペ発表までどんな妨害やスパイ活動があるかのと期待していたのに、いままでの暗躍は何だったのかと聞きたくなるほど大胆な襲撃を仕掛けてきた大陸の人たちの単純さに頭を抱えますね。
それでも戦車や特殊部隊を展開しての武装侵攻は予想外で、十分に警戒していたコンペの警備班でも参加者を避難させるのが精一杯で、幾度となく危険に晒される生徒たちの姿にやきもきしました。
混乱の中で合流を果たした新入生組と生徒会組が、襲ってくる敵たちに応戦しつつ、脱出に転じるんですが、メンバーの一人一人がチートクラスの魔法師なだけに武装兵では相手にもならないですね。
学校では普通の高校生らしい彼らも、本来、魔法師は軍人として育成される故なのか、必要とあれば殺人にも躊躇がない殺伐とした戦いぶりは頼もしい反面、ちょっと異質に感じなくもないですね。
最後に見せた達也の能力は、ちょっとした核兵器の威力を超えてるし、あんな手持ちの小さなデバイスでホイホイ撃てるんなら、それこそ国際社会の常識がおかしくなっても当然でしょうね。
そして達也は深雪の護衛のはずなのに、あんな危険地帯で離れてしまっていいのだろうかなぁ。
次巻はweb掲載時一番人気のエピソードだということなので、コミック版共々期待してます。