僕と彼女のゲーム戦争4 (電撃文庫) 師走トオル 八宝備仁 アスキー・メディアワークス 2012-09-07 by G-Tools |
前回の雪辱を果たそうと、ライバルの駿河坂学園電子遊戯研究部から挑戦状が届く。部長・天道をはじめとした現代遊戯部の面々は、その挑戦を喜んで受け、決戦へ向けて動き出す。岸嶺も猛特訓を始めるのだが、思うように上達しないことに不安を覚え、ある決心をする。
俺より強い奴に会いに行く
名門女子校のゲーム部に入部した少年がチームメイトと共に世界大会を目指すゲームライフラブコメ
やたらとスパW話が濃いな! これ、もう本屋でゲーム攻略本の棚に並べてもいいんじゃなイカ?
ライバルの駿河坂学園から格闘ゲームでの挑戦を持ちかけられ、格ゲー初心者の主人公・健吾が猛特訓を開始して、格闘ゲームのディープな世界に次第にのめり込んでいく熱意に共鳴しました。
プロの格闘ゲーマー監修してるだけあって、解説がすげえ細か……いくらなんでも細かすぎるって!
これまでのゲームとは違い、チームワークやセンスよりも経験と鍛錬が求められる格闘ゲームに悪戦苦闘し、未熟な自分がたった2週間で経験者に追いつけるのかと焦燥にかられる姿がもどかしい。
練習のつもりでトライしたゲーセンでの野良試合でライバル校の一員に完膚なきまでに叩き潰された健吾ですが、その敗北が草食系男子の彼の闘争本能に火をつけて、リベンジに燃えるから熱いんだ。
勝つために、プロの格闘ゲーマーに個人レッスンを受けるんだけれど、このプロがまた可愛ええ!!
ゲームが好きな女の子って、どうしてみんなこう素敵に見えるんだろうか。これがゲーマー補正か。
付け焼刃の特訓でも、初心者が上級者相手にも立ち向かえる方法があることを知った健吾が、さらなる練習を重ねて、一か八かの駆け引きで自分より強い相手に一矢報いていく展開が痛快だった。
一冊丸々、スパWのエピソードでしたね。やっぱり格闘ゲームくらいのビックジャンルには、これくらいの分量を割かなければいけないということなんだろうけれど、それにしても驚くほど内容が濃かった。
今回の健吾は大きな壁を乗り越えてゲーマーとして成長していた。自分より強い相手に挑む、そして勝つために知恵を絞る。そういう上向きの姿勢が大切なんだ。次回は水着回か、期待してます。