![]() | 僕と姉妹と幽霊(カノジョ)の再会(コンタクト) (このライトノベルがすごい! 文庫) 喜多 南 みよしの 宝島社 2012-09-10 by G-Tools |
無意識に幽霊を引き寄せる桃果の能力のせいで、再び生霊として目覚めた紫音。紫音は桃果を「よりしろ」にしてしまったため、二人は四六時中行動を共にすることになり、紫音・桃果・クロの間に微妙な空気の三角関係が構築される。そんな最中、オカルト研究部に訪問者が現れる。
君と一緒に過ごす幸せ
未練を残してさ迷う幽霊たちと霊能力を持つ姉妹と少年のせつない系学園ラブコメ。
恋のライバル同士の女の子がお互いを認め合って一致団結する姿とか最高に格好良いな!
オカルト研究部にやってきた少女・浅葱の依頼で、彼女にとり憑いた死んだ兄・蘇芳を成仏させるため、成仏を拒否する蘇芳の本当の心残りを探っていくうちに見えてくる兄妹の愛が涙を誘いました。
再び生霊として再会した紫音と、クロと桃果を交えた三角関係の恋愛模様が見物でした。
桃果を新たな依代として復活(?)した紫音がワガママで憎たらしくも愛らしく、桃果がクロにほのかな恋心を抱いているのを知って遠慮なく恋のライバル宣言かましてくる姿が堂々として小気味いい!
紫音の正妻オーラに負けそうになる桃果ですが、紫音は紫音で、自分が眠っている間にクロと仲良くなって、先輩後輩の関係になった桃果のことを対等なライバルとして扱ってるのが見て取れていい。
幽霊と依り代として一緒にいるうちにすっかり打ち解けて、二人してクロにアプローチをかける紫音と桃果の仲良しぶりがほのぼのとする一面、いつも以上に放置気味でストレスフルな緋色姉さんが可愛い。
蘇芳が本当の願いをクロたちに話さずにいたのは、彼らと敵対したほうが確実だと考えたんだろうな。それが自分を犠牲にする選択だったのが悲しくて、しかし、そうまでして妹にかける兄の愛に感動した。
紫音と桃果の息ぴったりなコンビネーションがGJでした。この二人の相性もいいなぁ。
しかし、弟がちょっと気にかけてあげれば、すぐにデレるんだから、ちょろい! ちょろいよ緋色さん!
姉妹の中で一番強い能力を持っていても、一番弱いのは緋色だろうな。自分を追い詰めすぎなんよ。
修羅場スキーとしてはついにクロが桃果の恋心を知った次回以降からが本番かなぁ。期待してます。