けんぷファー〈1〉 築地 俊彦 メディアファクトリー 2006-11 by G-Tools |
【瀬能ナツルは、ある朝目覚めるとなんと女の子になっていた!ナツルは「ケンプファー」と呼ばれる戦士に選ばれ、同じ「ケンプファー」と戦わなければいけないというのだが・・・】
「なあナツル、あいつ撃っていいか?」
「やめろ、どんなテロだ。ここはレバノンじゃねーぞ」
「レバノンじゃなくとも、レバノンにすることはできるぜ」
か、かっこいいーーー!!!
朝起きたら性転換していた平凡高校生、ナツル。
おまけに「ケンプファー」なる者に選ばれ、戦う理由も知らされずに、「ケンプファー」同士の争いに巻き込まれていきます。
女の子いっぱいのギャルゲ風アクションラブコメディです。
女の子は毎日が命賭けの決闘よみたいなバトルロワイヤル
変身すると女になるのに、やたら女の子にモテモテだったり、
憧れの美少女からも女として告白されたり、なんともベタ。
主人公より、生徒会長より、多分、正ヒロインであろう沙倉楓より、美嶋紅音の方が多くの読者が萌えるんじゃないだろうか。
図書委員で、人見知りでメガネっ子。
ほのかにナツルに好意を寄せているんですが、勿論それに気づかないナツルは、他の女の子とのデートの相談を持ちかけたり、それで拗ねても放っておかない健気な子だよ本当に。
変身後のスラングとトリガーハッピーなキャラもいい!
ナツルとの声優ネタの掛け合いに思わずワラタ。
ストーリーとしては、最初にあらすじから受けた印象通り、
定番中の定番ということで、オリジナリティがわからない。
「ケンプファー」同士の戦う理由が最後まで不明瞭なので、
登場人物たちを理解するキッカケや動機付けが弱いなぁ。
フツーに学校内で銃撃戦やら殺し合いをおっぱじめて、
そこら中を破壊しまくりなのに、周囲の騒ぎが小さいなオイ。
いい具合のラブコメをやってるんですが、その他が実にいい加減というか、グダグタで、完成度としちゃ汚いな。
ラブコメだけあれば、アクションなんていらんかも、というかマジでいらない。むしろ、つまんなくしている。
まあ次回は幼なじみの登場でナツルの多角関係がヒートアップすることを願う。