ダフロン

2012年08月18日

かまいたちの娘は毒舌がキレキレです 反ラノベ狂騒曲/木戸実験

4569678726かまいたちの娘は毒舌がキレキレです (スマッシュ文庫)
木戸 実験
PHP研究所 2012-08-18

by G-Tools

「ラノベってつまんないよね」学園のアイドル的立場の裏で、暴言あふれるライトノベル批判を繰り返すクラスメイトの少女・風海きりか。秘密組織・鬼郷幇の仕事を日々こなす僕、神前静也はある日、きりかを排除せよとの指令を受ける。しかし、クラスメイトを傷つけたくない僕。そこに組織の仲間が現れ

 かまいたちの夜は泡と消えて

 ラノベ批判の少女と殺し屋の少年と妖怪異能力者たちの反ラノベ的ラブ&抗争サスペンス

 これはイイネ! スマッシュ文庫もたまにはやじゃるん! 読者の意表をつく展開が絶妙でした。
 妖怪の異能に目覚めた「憑き人」たちが隔離された街で、中国系秘密組織の殺し屋である少年・静也とヒロインのきりかが、組織と警察に追われる逃走劇の中で芽生えていく純愛に胸を打たれました。
 B級映画ではオーソドックスなストーリーラインをラノベ風にカスタマイズしているところが新しい。

 ラノベが大好きなくせに毒舌家でラノベツンデレのきりかのラノベ批判が共感し過ぎて困る。
 最近妹モノ多すぎだと俺も思うわー。それはいいんだけれどラノベ作家がみんな守りに入って、流行りものにしか挑戦しない現状は問題だわー奇作でも新しいテーマにどんどん挑んで欲しいんだよね。
 百や二百読まずして批判ができるかという主張もまったく同意。ロクに読まない奴の批判は浅いわー。

 中国系マフィアの一員で、偽りの身分で入学した高校生活に癒しを得ていた静也にとっては、きりかこそ憧れる平凡な日常の象徴で、そんな彼女を組織の依頼で殺さなくてはならなくなり、組織を裏切って手に手をとって逃げる二人の逃避行と、それを追う組織と警察たちの三すくみの抗争が見物でした。
 時系列と視点切替えを利用したトリックも意外性があって驚かされた、これは小説でしかできない話だわ。

 この物語の結末をハッピーエンドかバットエンドと受け取るかは読み手次第だと思います。私はバットエンドだと思いましたが、切なくも美しい感動的な幕引きで、決して不快な読後感ではなかった。
 しかし、問題はタイトルだ! どうしてこんなタイトルにしたのか。日常雑談系っぽくて違和感ありまくりだ。ラノベ批判は大筋のストーリーとあんまし関係ないし。それ以外はあとがきまで秀逸な作品でした。
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | スマッシュ文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。