ダフロン

2012年08月17日

妹はラノベの女神ちゃん/酒井直行

4569678289妹はラノベの女神ちゃん (スマッシュ文庫)
酒井 直行 鍋島 テツヒロ
PHP研究所 2012-08-18

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ライトノベル作家を目指す九十九十九(つくもじゅうく)は最大手の撃伝文庫の編集者にヒット作が出るときは作家に「ライトノベルの神様」が降臨して書かせるのだと聞かされる。編集部からの帰り「ピキピキ」という言葉を発しながらメイド姿の美少女が空から降りてくる。

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 ラノベ作家志望の少年の元に降臨したラノベの女神ちゃんとのドタバタ喜劇風同棲ラブコメ。

 どれもラノベではやってはいけないネタばっかじゃないですかー! 意図的に、なんだろうけれど! 読んでて辛いよ! 読者の神経を逆なでしまくりだよ! 無用な反感を煽りまくりだよ!(#^ω^)ピキピキ
 本気でラノベ読者を釣りに来てますよこの本。撒き餌に真正面から食いついて反応したら負けだとわかっていても、反応せずにはいられない。いや、ここで釣られない奴は、ラノベ読みじゃない! 望み通り荒ぶってやんよ!

 作中でもメタ描写は読者が嫌がるから止めようって言っといて、その後もことあるごとにメタ描写が噴出してるじゃないですかー! わかってて、あえてやるというネタなんだろうけれど! や め ろ !w
 地味な主人公は盛り上がらないとわかってて、あえて地味な主人公を設定するなし! 地味な主人公を地味だとイジっても面白くないので。女神ちゃんが嫌がらせをしてるだけに見えちゃうんですよ……。

 いや、百歩譲って地味なのはいいんだ、ただしラノベを書きたいっていう熱意が感じられないのが難。
 どんな酷い目に遭ってもラノベ作家を目指してる主人公なら、『主人公ガンガレ!』って思えて女神ちゃんが仕掛けるドタバタが試練に見えるんだけれど、主人公は果たして本当にラノベを書きたいのか?
 とくに強い情熱もなく衝動的にラノベ書いてみた少年にしか思えなくて、とんだ災難だよねぇこれ。

 まあキャラとストーリーはともあれ、女神ちゃんの言ってることはラノベを書くための初歩のハウツーであり、重要なセオリーであることは間違いないですね。自分もラノベの神様の存在は、信じてますし。
 女神ちゃんの起こすハプニングの数々もラノベによくあるテンプレでそれ自体がダメなわけでもない。むしろ俺のところに降臨してくれよ。この主人公より面白いリアクションを取れる自信あるからカモン!

 なんだろ……。あとがきにあるように、ご当地アイドルをモデルに、担当Pが戯れに小説書いてみましたっていう域を出ていなくて、だったら最初からご当地アイドルとのラブコメものとか書けばよかったじゃないですかー! なんでこんなライトノベルの禁則事項バリバリッシュ!な作品に仕上げたあああああああああああああ!!!
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | スマッシュ文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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