ダフロン

2012年08月02日

サムライブラッド 天守無双/松時ノ介

4798604410サムライブラッド~天守無双~ (HJ文庫 ま 1-1-1)
松時ノ介 津雪
ホビージャパン 2012-07-30

by G-Tools

戦国の風雲児・織田信長が陰陽道の力で天下統一して三百年余。太平の世が続く中、浅井道場の一人娘・花鳥は、御前試験に向けた夫候補探しに奔走していた。奇髪異相の容姿のため夫探しが難航する中、花鳥は盲目の少年・竜に出会い、その秘めた能力に驚嘆するが…。

 武の志を継ぐ者たち

 "武資"と呼ばれる一騎当千の強者達が繰り広げる和風魔法バトルファンタジー

 時代劇で女主人公ものというのが私の好みにクリティカルだったのもあるけれど、これは面白かった。
 織田幕府の治世。将軍家指南役の浅井道場の一人娘・花鳥が、お家存続のために婿探しに奔走するなか、不遇な境遇に陥っている盲目の美少年・竜と出会い、類稀な素質を秘めた彼を一人前の武人として育て上げる過程で両者の間にほのかに芽生えていく想いが純粋で素晴らしかったです。

 将軍家指南役のお役目の浅井道場を継ぐ実力はあるが、女であるために資格が足りず、跡継ぎを求めて婿探しに駆け回るも、異人との混血の外見で周囲から忌避されて行き詰ってしまう花鳥の姿が歯痒い。
 そんな彼女が芸人一座の踊り手で天賦の才を持つ竜に巡り合ったのは、まさに天の配剤だった。
 自分をどん底から救い出してくれた大恩人である花鳥に一途な竜くんがピュア可愛いいいいいい!!

 視覚以外の鋭敏な感覚と、鍛え上げた特殊な肉体によって驚異的な速度で武術を身に着けていく竜だけれど、武資として必須の陰陽術が使えないという思わぬ落とし穴で伸び悩んでしまうのがやるせない。
 それでも己の身の不運に負けじと立ち上がる姿が凛々しくて、キュンキュンしてしまう花鳥にニヤニヤ。
 竜を盲目の素人と侮って、花鳥を笑っていた世間や武人たちを見返してやるところは胸がスカっとした。

 なんにせよ主人公とヒロインの想い合う姿が美しい。自分を初めて外見で判断しない竜に惹かれていく花鳥と、自分を初めて認めてチャンスを与えてくれた花鳥に憧れる竜のどちらもが健気で眩しいよ!
 たかが一月の特訓で竜が急に強くなりすぎなところは若干端折り過ぎな気はしますが、まあ尺の問題ですし、そこまで気にするのも無粋かな。一巻完結としないで、さらに二人の恋路を見守ってみたい。
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | HJ文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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