![]() | ストライク・ザ・ブラッド 4 (電撃文庫 み 3-34) 三雲 岳斗 マニャ子 アスキー・メディアワークス 2012-06-08 by G-Tools |
間近に控えた魔族特区の祭典“波朧院フェスタ”の準備で盛り上がる絃神市。祭りにあわせて小学生時代の古城の親友、仙都木優麻が絃神島を訪れる。古城が旧友との再会を喜ぶ一方で、担任教師の南宮那月が失踪。さらには謎の時空の歪みが、魔族特区を脱出不可能の迷宮へと変えていく。
異界の扉が開く日
世界最強の吸血鬼を継いだ男子高校生と見目麗しき乙女たちの学園アクションファンタジー。
うわああああああああ!! 貴重な合法ロリちゃん教師の身に大変な事態が!
魔族特区をあげて開催される年に一度のお祭り『波朧院フェスタ』に合わせて現れた悪しき魔女の襲撃により、特区全域の空間が歪む非常事態が発生し、さらには主人公・古城本人にも異常が起こってと、楽しいお祭り気分から一転して緊張感漂う状況に突き落とされる古城たちの姿が痛ましいですね。
街中がお祭り会場となる『波朧院フェスタ』を、古城と一緒に回ろうと密かに思い描いている女の子たちがいじらしいですが、当の彼は外から遊びに来る幼馴染を案内する約束をしていて、周囲にいる姫柊や藍羽が寄せる想いには無頓着、無関心で、相変わらず女心がわかっていないのが苛立つわー。
しかし、やってきた幼馴染・優麻をみれば古城の鈍感力がどうやって鍛えられたのか、納得でしたね。
一方、邪悪な企みを持って特区に潜入した魔女たちの仕業で特区の空間全体がおかしくなって、その事態の背景には自分の幼馴染まで関わっていて、事件を追っていく内に知らなかった幼馴染の一面が少しずつ明らかになっていきショックを受けつつも、心のどこかで彼女を信じている古城のお人好しぶりが彼らしい。それがどんな時でも変わらない彼の弱さでもあり、強さでもあるんですよね。
魔族特区に隠された秘密はかなり重要なのに、それを外敵から守る防衛網がザルすぎると思う。
今回、詳しく解説があった魔女たちの属する"図書館"勢力にしたって、吸血鬼勢力に匹敵しそうですし、いくら那月ちゃんが驚異的な能力を持っているとしても、戦力が足らなすぎでしょう。
那月ちゃんの苦労をもうちょっと負担できていれば、最後のあの結末にはならなかったのではと思わずにはいられない。防げなかった悲劇のその後は、一体どうなってしまうのか……。