魔王サマと勇者の私 真朝 ユヅキ 集英社 2006-11 by G-Tools |
【突然、異世界に召喚された女子高生ココ。「勇者」になってしまった挙句、敵のはずの魔王と神を倒す旅へ出ることに…!? 元ヤンキーの女勇者と魔王殿下の珍道中!】
ここに鉄パイプの一本でもあったら、
簡単に晩飯なんかにはなってやらないぜ!
そんな素敵な勇者は嫌だ!w
人間を導き魔族と戦争をすべく召喚された女子高生ココ。
長い間、神の命令で起こるその不毛な戦争に納得のいかない魔王の息子マオと共に、神様を倒しに出かけるという話。
まあストーリーそのものはわりとありがち。最近のRPGって、それこそこんなパターンが定番になってきてますよね。
そして勇者の武器といえば、今では鉄パ・・・・・・ねーよ!w
美形だけど子供っぽいワガガマばかり言うマオと、
元ヤンで性格のさっぱりしたココとの掛け合いが痛快。
いままでそれなりの修羅場をくぐってきているとは言え、
所詮は平和な日本の普通の高校生でしかないココ。
初めて殺人を目の当たりして、自分にも責任の一旦を感じて苦悩したり、過去に抱えた人間不信への懊悩があったりと、
コメディの中のシリアス分も見捨てたもんじゃない。
神様が戦争を起こす理由も理不尽なものでなくてよかった。
でも、この神様は他の世界を見たことがないのかな。
戦争を止めて、魔王城に住みはじめたココのモテっぷりは、
なんなんじゃこりゃw ゴスロリ剣士に獣耳の下僕ですかw
ここにきて腐女子ウケ狙いかよ! しかしルー様カッコヨス!!w
うーん、全体的にとてもバカバカしい。
昨日と同じく、作者は17歳の現役女子高生という肩書き。
文章を比べると、こちらは主人公の独白調な一人称でクセは強いが、キャラクターは受け入れやすい。
どっちかと言えば、ちゃんとキャラ小説やってるこっちが好み。
お互いに一長一短だけど、努力次第で伸びる可能性はある。
よりバカに、さらにバカに、どうかよろしく頼むぜプリーズ。
マオのヘタレっぷりは最高ですよね(笑)
・・・これまた懐かしいタイトル。
コメントありがとうございます!
コバルト文庫は最近、ちょっと遠ざかってました。
そういえば真朝ユヅキさんは、『魔王サマ』シリーズ以降、一年ぐらい間が空いてましたが、新シリーズ出てましたね。
なんでも甘あまなヴァンパイアものとか。
まだ読んでないので、今度読んでみようかなぁ。