![]() | まよチキ!11 (MF文庫J) あさのハジメ 菊池政治 メディアファクトリー 2012-04-23 by G-Tools |
俺に告白した涼月やマサムネは、どうやら俺の女性恐怖症の治療を最優先にすることにしたらしく、彼女たちとひとつ屋根の下での治療プログラムが始まった。そんなわけで、俺はマサムネとクリスマスデートをしたり、正月に巫女服姿の涼月に迫られたり、近衛と星空を見に行ったりといった冬休みを過ごす。
その煌めく輝きの名は
女性に触れられると鼻血を噴いて失神する女性恐怖症の少年と男装執事少女の学園ラブコメディ。
いや、もうこれハーレムエンドもありだろう。一人だけなんて絞れないですってマジで。
女性恐怖症治療プログラムの最後の仕上げとして、スバル・奏・マサムネの3人との同居を始めたジローが、彼女たちと穏やかに冬休みの日々を過ごす姿が和みつつも、どこか物悲しく切なかった。
ジローへ恋心を隠さずに、自分の思いをストレートにぶつけて来るヒロインたちの破壊力すげぇわ。
ジローを悩ませていた女性恐怖症が治る兆しを見せて、彼女たちとの関係ももうすぐ終わりを迎える気配を察したのか、3人それぞれと二人っきりの時間を過ごす光景がひときわ眩しく輝いていました。
両親と向き合う覚悟を決めたマサムネを強くなったなぁと感心していたのだけれど、彼女を襲った現実はさらに残酷だった。これじゃあ、マサムネのことがますます放っておけなくなっちゃいじゃないか。
デレを極めて神月さんへと最終進化を果たした奏も、できればずっとそのままで、もう二度と自分を偽って一人で重荷を背負ったりしなくていいように、ジローが側にいてあげなくてはと思っちゃう。
それでも、ジローの本命はスバルでしかあり得なくて、最後の告白でやっと思いが通じ合った二人の姿に幸せな気持ちになれたのだけれど、スバルは潔癖すぎた。ああ、その不器用さが愛おしいよ。
とりあえず、スバルに男装を強いたスバルの父親だか、奏の父親をぶん殴りに行かねばなるまい。
そもそも執事として男装を強制するとか面倒くさい事さえしていなければ、彼らもこんなに傷つかずにすんだのだろうし、ジローくんは男として、彼氏として、ガツンと一発かます権利があるはずである。
一気に物語をまとめてきて次でいよいよ最終巻か。最後までラストスパートで駆け抜けて欲しい。