ダフロン

2012年04月28日

美少女と一緒にゲームを作ったら死ぬほど楽しいに違いない/大竹康師

4569678270美少女と一緒にゲームを作ったら死ぬほど楽しいに違いない (スマッシュ文庫)
大竹 康師 宮 あゆこ
PHP研究所 2012-04-27

by G-Tools

せっかくの青春時代を、ただなんとなく消化してしまっていた少年が、「天才ゲームプランナー」と呼ばれるスーパー女子高生「頼長ニコ」と出会う。ニコは確かに天才だけれど、性格にはかなり問題あり。しかも、「ゲームは宇宙よ! 」と語る彼女の作るゲームには、とんでもない秘密が隠されていた……!

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 天才ゲームプランナーのヒロインと出会ったゲーム少年のゲーム開発ライフコメディ。

 主人公とヒロインの会話の通じてなさが読んでいてイライラします。「一緒にゲーム部を作ろう」と美少女に誘われたのを勝手に「この子、俺に気があるんでは」と邪推して空回りする主人公がイタい。
 「男がリードしなきゃ」とありもしない甲斐性を発揮して、自分よがりな言動の連発がことごとくキモい。
 それにネトゲをやったこともない素人に、「ゲームにはちょっと自信がある」とか言われましてもwww

 ロクな説明もせずに権限を振りかざすヒロインも、魅力がないわけではないがちょっと好きになれない。
 本当にただお互い決定的に言葉が足りなくて、自分に都合のいいフィルターを通してでしか相手を見ていないし、お互いに相手を本気で理解しようと思ってないので、違和感がもにょもにょする。
 二人して目指すものがまったく違うのに、気づかずに常に行動を共にしてるからさらに居心地悪い。

 そしてゲームクリエイターは、みんな独りよがりの押しつけ屋ばかりだというのがよくわかりました。
 ゲームクリエイターの発想力の無さを少子化や消費者のせいにしないでください。仮に原因がそうだとしても時代の変化に対応できないほうが悪いに決まってるでしょう。誰のためにゲーム作ってるの?
 グラフィック? 操作性? ストーリー? 某サンドボックス型のものづくりゲームは、そんなのに頼らず、世界的な大ヒットになりましたよ? 日本ゲームがガラパゴス化したのは誰のせいだかわかってる?

 それでも中盤までは、そうしたゲーム業界の開発現場のリアルさが描かれていて興味深かったんだけれど、終盤でいきなり姉妹が登場したり、宇宙のゆらぎで新しい宇宙を創造するとか、おかしな方向に行っちゃったのがナニコレ超展開だよ。ゲーム開発はいったいドコいったあああああああああああ!!
 主人公とヒロインが作ろとしていた「斬新なゲーム」が具体的に表現できなくて、ちゃぶ台をひっくり返した展開で無かったことにして、結末をお茶を濁したようにしか思えんぞ……。このシナリオはないわ。

 まあ始めっからタイトルに釣られる覚悟だったから、大丈夫だ、問題ない( ・`д・´)
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | スマッシュ文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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