![]() | コンフィデンシャル・コール―鋼殻のレギオス〈4〉 雨木 シュウスケ 富士見書房 2006-10 by G-Tools |
【違法酒密輸事件を捜査していたツェルニ都市警察とレイフォン。容疑者の中に少年、ハイアがいた。グレンダンが誇る最強傭兵集団の三代目団長であるという彼がなぜここに?】
「裏切ったのになにも失わないのは、おかしいじゃないか」
おかしいのはお前の強さだ!
シャーニッドの過去に焦点を当てたエピソード。
剄を活性化させる違法酒の密売事件の摘発により、
彼のかつての小隊仲間に薬物使用の嫌疑が及ぶ。
昔の仲間を歪めてしまったことの責任の一旦を感じる彼は、
今度こそ自分たちの関係にけじめをつけようと決心をする。
禿と縦ロール、頭部パーツに攻撃力ありすぎです。強敵だ。
愛で繋がって、愛によって壊れてしまった仲間との絆。
いつも飄々として、自分のことははぐらかしてばかりのシャーニッドですが、彼にだって自慢できない過去もあるということ。
シャーニッドがレイとニーナの間にからんでくるのは、
自分たちと同じ轍を踏んでしまうのを警戒しているのかも。
そしてレイフォンは、またウジウジ君です。
戦いに使える力を使わないのは愚かだと言うハイアと、
己の立てた誓いと信念のために力を封じてしまうレイフォン。
まあ武芸者として考えたとき、間違ってるのはレイだよな、
話の中でもあったけど、結局はレイって、実力は高くとも志が伴わない半端者なんだよね。相手に心で負けてる。
しかし腹を据えてからのハイアとの決着はよかった。
ただ熱くて脆かったレイフォンという鋼が、打たれることで形を成し、冷やされることでより鋭さと輝きを増してきた感じ。
読者を惹きつける話の流れも掴んできて、面白いですな。
遠く離れたツェルニとグレンダンで事件が同時進行し、次第に繋がっていく演出がニクイ。
だが、レイとんモテモテのギャルゲ状態はなんとかならんか、
今回、誰ともフラグイベントは進展してませんが・・・。
まあツェルニ三人娘は委員長、ツンツン、オドオドだから、
レイの方からもアプローチが不可欠なんだよなぁ。
ラストでリーリンがツェルニにやってきそうな印象でしたが、
三人娘と一線を画す新妻ぶりが見られるのでしょうか。
しかし、まだまだフェリが一歩リード。このまま逃げ切るんだ!