ダフロン

2006年10月18日

シゴフミ/雨宮諒

4840235910シゴフミ―Stories of Last Letter
雨宮 諒
メディアワークス 2006-10

by G-Tools

【不思議な杖と鍔付き帽子に、がま口の鞄。死後文を、ひどく優しい奇跡を運ぶ配達人、文伽。亡き家族へ、友人へ、恋人へ。想いを乗せた最後の手紙を】

・・・・・・・・・しにバラ?


死者からの手紙を届ける配達人、文伽。
死んでしまった者と残された者たちの最後の絆を描く物語。
しかし、『しにバラ』や『Astrl』の既視感が離れない・・・。
主人公は文伽だけど、短編ごとのゲストが目立っているし、
クールなキャラという設定だけで、"キャラ立ち"してない。

作者との主義主張の違いかもしれないのだけれど、
登場人物の思考もトレースしにくかった。
一話目のキャラが他の自殺志願者と自分たちは違うとか言っていますが、どんな理由があろうと結果は一緒です。
自殺なんて下らないことに格差を求めてる時点で、すでにバカの仲間入りだお前らは。おめでとう、中二病。

続く二話目のマジシャンにしても、まったく不甲斐ない。
プロとして仕事を優先するというのは、大人として当然だが、
それよりも恋人を最後の瞬間まで見守ってやることの方が、
よっぽど人間として誇りある行為じゃないだろうか。
死後文を受け取らなかったのも、彼女の死を認められず、
ただ背を向けて逃げているように思えてなりませんね。
典子の優しさも理解があるようで、アレでは男をダメにする。

登場人物そろって、『愛』というものをわかってない。
親友との友情、恋人への抑えられぬ想い、純粋な家族愛。
この本の彼らは、自分の間違った理性で本心を押さえつけ、
本当に大切なものをとても疎かにしてしまっている。
それは死んでいく者たちの最後の意思を託された人間としての信頼を裏切っていることでもある。

つまらないわけじゃないけど、面白くない。
話もキャラも、読者を納得させるだけのインパクトに薄い。
文伽にしても、そこまでしつこく付きまとうなら、手紙よりも、
本人連れてきてその場で代弁した方が早くね?

しにがみのバラッド。〈9〉しにがみのバラッド。〈9〉
ハセガワ ケイスケ

by G-Tools

AstralAstral
今田 隆文

by G-Tools
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(5) | 電撃文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック

シゴフミ
Excerpt: 死者からの手紙「死後文」と、それを届ける少女文伽と相棒のマヤマ。 死者の想いと、遺された人の想いの話なのだが、 いかんせん折角の「手紙」という要素がほとんど活かされていない。
Weblog: Alles ist im Wandel
Tracked: 2006-10-19 02:33

[雨宮諒] シゴフミ―Stories of Last Letter
Excerpt: 目の前に原形を止めていない電車があった。自分はあの電車に乗っていたのだ。となれば、考えるまでもない。わたしは死んだのだ。今の自分は幽霊みたいなものかと現状を把握したとき、彼女は現れた。昔の映画に出てく..
Weblog: booklines.net
Tracked: 2006-10-19 08:52

シゴフミ 〜Stories of Last Letter〜
Excerpt: 「しにがみのバラッド。」に代表される、いわゆる『感動モノ』だと思います。死んだ人の思いを死後文に乗せて、生きている人に届ける文伽。死後文には、この夜を去った人の生の未練や執着なんかがなくて、それぞれが..
Weblog: ライトノベルの箱詰め。
Tracked: 2006-10-31 17:55

(書評)シゴフミ
Excerpt: 著者:雨宮諒 シゴフミ―Stories of Last Letter価格:¥ 5
Weblog: たこの感想文
Tracked: 2007-03-09 11:37

しにバラと似すぎ【シゴフミ】
Excerpt: [http://www.bk1.co.jp/product/2718642/p-holyknight1146 シゴフミ] もう、あちこちのブログさんで言われていることではありますが。 タイトル..
Weblog: ラノベなPSP
Tracked: 2007-03-15 15:55