問題児たちが異世界から来るそうですよ? 十三番目の太陽を撃て (角川スニーカー文庫) 竜ノ湖 太郎 天之有 角川書店(角川グループパブリッシング) 2012-02-29 by G-Tools |
レティシアが連れ去られたことで始まったギフトゲーム。勝利条件がない最悪のゲームの開始とともに、地上では巨人族がアンダーウッドを襲い、天には最強種である龍の純血が雄叫びをあげる。絶対絶命のなか春日部耀は、レティシアがいる吸血鬼の古城に1人乗り込んでいった。
太陽の玉座と十三の獣たち
異世界に召喚された最強問題児たちが打倒魔王を掲げてバトルを繰り広げる異世界ファンタジー。
レティシアさんマジヒロイン。オイオイ、可愛すぎだろ。そして他のヒロインはやたらとカッコヨス!
収穫祭をハイジャックしてギフトゲームを仕掛けてきた魔王たちから、アンダーウッドを守るため、そしてレティシアを救うために、仲間たちと力を合わせて強敵に立ち向かっていく展開に燃えました。
ギフトゲームのルールを紐解いて謎を解き明かしていく、この論理で詰めていく感覚がいいなぁ。
突如現れた巨龍と巨人の軍勢によって劣勢に追いこまれたところを、十六夜の活躍に助けられるも、ただ助けられるだけではなくて、自ら奮起するアンダーウッドの幻獣や獣人たちの誇り高さがよかった。
黒ウサギの機転で一時中断した時間を利用し、空中都市に連れ去られた人々とゲームの手がかりを探す耀や街の防衛にあたる飛鳥も、現状で自分のできることを精一杯やろうとする姿が凛々しくていい。
吸血鬼の惨劇の歴史を聞いて、ゲームの勝利条件を解明して救出に向かうも、敵側もこちらの手を読んで臨機応変に打ち手を変えて、状況が二転三転するゲームメイク展開が手に汗握りますねぇ。
十六夜たちノーネーム組だけの活躍ではなく、必死に前に立って戦う彼らを後ろで支えるジャックやフェイスレス、自分の身を犠牲にして勝利への希望を繋ぐグリーやサラの献身が本当に素晴らしかった。
今回は耀と飛鳥が自分の力の本当の使い方にようやく目覚めたのが一番大きな成果だったかな。
十六夜さんはまた新たな能力に目覚めてるっぽいんだけれど、いったいどんなギフトなんだ(; ・`д・´)
そういえば、十六夜のヘッドホンの件は、結局、何も進まなかったな。アンダーウッド編は次回まで続くとのことなので、持ち越しかな。ノーネームの悲願は果たして達成されるのか、次巻が待ち遠しい。