キノの旅〈10〉the Beautiful World 時雨沢 恵一 メディアワークス 2006-10 by G-Tools |
【歌が終わった直後から、まるでそれがスイッチだったかのように、広場には人の動きが生まれていた。「旅人さん。さっきの歌聴いたかしら?この国が誇る歌姫の歌なのよ」】
「"歌姫の半分"でも、"人質"でもない。
僕は"サラ"を守るんだ」
どこぞヘタレ王子は見習え
常に外側にいて、客観的に物事を見つめるキノと、
自分たちの常識や習慣にとらわれた人々とのギャップが、
毎度、皮肉のきいたブラックユーモアを産み出してくれます。
『インタビューの国』では、シビアな現実を淡々と語るキノに聞き手が唖然として引いていく様子がとにかく可笑しい。
ってか、怖っ! キノは、もうちょっと会話に感情をつけようよ。
いつもとは趣の違う『歌姫のいる国』がお気に入りです。
ある事情でキノに命を狙われるはめになった、誘拐犯の少年エリアスと人質の少女サラの逃避行。
圧倒的な力の差で襲い来るキノに対し、サラのために命を張って立ち向かおうとするエリアス少年の男気に燃え。
このシリーズには似つかわしくないほどのピュアラブです。
あ〜、それにしてもティーは和みます。
無口なのだけれど、黙りこくってるだけで存在感十分です。
こっそり後ろ向きなキャラも、それもまたブラック和む。
そして若かりし頃の師匠は、纏うオーラが素敵すぎだな。
とりあえずエプロンドレス姿のロリキノは永久保存版だよね。
この美幼女が、どうしたらあんな血も涙もない冷血女に・・・orz
あとがきについては正直、読めました。
本当にネタが尽きたのか前巻よりは予想の範疇だ。
もっとあとがき作家として自信もって遊んでいいと思うよ。
三冊に一冊はあとがきとか、購入時のレシートにあとがきとか、全巻そろえて並べると浮かび上がってくるあとがきとか、パラパラ漫画あとがきとか。うわっ、俺もネタが思い浮かばない!
さて来年4月に映画化でもある『キノの旅』。
ただ映画化するなら『アリソン』の方が、ウケそうな気も。
二時間映画で『アリソン』全編とか見てみたいですけどねぇ。
DS電撃文庫『アリソン』は私も購入する予定です。
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リリアとトレイズ〈4〉イクストーヴァの一番長い日〈下〉 時雨沢 恵一 by G-Tools |
「あらすじ」→「あとがき」ですよね?
頭が狂ってた・・・orz