人生 (ガガガ文庫) 川岸 殴魚 ななせ めるち 小学館 2012-01-18 by G-Tools |
九文学園第二新聞部に所属する赤松勇樹は、入部早々に部長の二階堂彩香から、人生相談コーナーの担当を命じられる。生徒たちの悩みに答えるのは、理系の遠藤梨乃、文系の九条ふみ、体育会系の鈴木いくみ。三者三様の意見はいつもまとまらずに、とりあえず実践してみることになるのだが
三人寄れば姦しい知恵
生徒から寄せられた人生相談に答える主人公と三人のヒロインの超☆感性・人生相談ラブコメ。
人生なんてその場の勢いとフィーリングと、あとは秘められた不思議パワーでなんとかなる!
第二新聞部に持ち込まれた生徒からの人生相談をテーマに、主人公・勇樹と三人のヒロインが議論を交わしていくのですが、それぞれ違った視点を持った女の子たちの意見の数々が可笑しかった。
学生にありがちな悩みをシュールな笑いで吹き飛ばす日常雑談系で気楽に読めました。
理系で理屈屋の梨乃、文系で天然のふみ、体育会系で熱血家のいくみとタイプの異なる三人の美少女と人生相談コーナーを担当することになり、それぞれの経験や価値観からくるユニークな主義主張を司会進行役の勇樹がまとめていくのですが、ときにアクロバティックな方向へ議論が発展して行ってしまったり、そう言うなら試しにやってみようと相談そっちのけで遊んでしまったりするユルいノリに笑った。
梨乃の回答はやたらとシビアでバッサリだし、ふみといくみの出す案も非常識だったり、根性論だったりで、相談する相手が間違ってる!しかし、なんのかんの最後はそれっぽくまとめている辺りが上手い
他人の相談事に応じていくうちに、ヒロインたちの欠点や弱点なんかも垣間見えてきて、コミュニケーションスキルに難を抱えつつも意地を張る梨乃がちょっと残念な子クオリティを発揮して可愛かった。
人生相談コーナーを通じて、それまで面識の無かった4人に友情が芽生えていくのが和みました。
最初に部長の彩香が言っていた『恋人、親友、強敵』のうち、とりあえず親友はできたんじゃないかなぁ。その友情が愛情に発展していくのかどうかは、今後の展開次第ですが、みんな可愛くていい子たちばかりなので温かく見守りたい。ときに彩香さんは攻略対象外なんですかねぇ?