ダフロン

2006年09月15日

トキオカシ/萩原麻里

4829163690トキオカシ
萩原 麻里
富士見書房 2006-09

by G-Tools

【誠一の高校に双子の美少女がやってきた。その一人、眞名は誠一と対面したとたん、震えはじめ、同時に誠一の世界が暗転する……。神の系譜を持ち、時を旅する少年と少女の自分探しの物語】

しまった!ギャルゲじゃない!


転校生の美少女にいきなり運命の相手と言われた誠一。
(ここだけ聞いて「またギャルゲシナリオですか」とか言うな)
時が戻る呪いにかかった時置師の運命を背負う眞名と共に、
タイムスリップした明治時代で遭遇する殺人事件。
少年少女が己の宿命を知っていくタイムトラベル・ミステリー。

生まれるはずのない双子の時置師の自分に悩む眞名と、
瞬間記憶能力以外は、どこにでもいる平凡な少年、誠一。
お互いに補い合い、支え合いながら、与えられた運命ではない繋がりを深めていく流れが心地好い。

いつのギャルゲの三角関係だ、という現代から移行し、
どこか古めかしくも懐かしい落ち着いた世界観を描きます。
十一人目の時置師の存在理由についての謎は、時置師のルールから裏読みすれば、まあ一目瞭然ですが、
ミステリというより、まさに青春モノという方がふさわしい。

折角の誠一の瞬間記憶能力がストーリーや謎解きに対し、
まったく役に立っていなかったのがちょっと肩すかし。
眞名と眞依の刃物スキルはどんな環境で培ったものなのか。
残る八人の時置師は、本当に口伝の伝承を知らないのか。
誠一の『時の輪』と赤い目。タイムスリップしない夕霧と眞依。
むしろこれからが複雑に入り組んだ謎解きを楽しめそうです。

この文庫で、久しぶりにLOVEだけが取り得じゃない本を読めた!
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(6) | 富士見ミステリー文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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