ダフロン

2011年11月25日

BIG-4 ぼくの名前は山田。目覚めたら四天王になってました。/大楽 絢太

4829137029BIG‐4 ぼくの名前は山田。目覚めたら四天王になってました。 (富士見ファンタジア文庫)
大楽 絢太 ワダ アルコ
富士見書房 2011-11-19

by G-Tools

魔王軍直轄の最高戦力である四天王。メンバーは雷のアーディンブルグ、雪のヴォルフォレカ、焔のイグナレス。そして知の山田(ぼく)。今日も人類を殲滅するための会議が始まるのだが……。残念系日常ファンタジー!?

 レトロゲームマスター山田

 人類抹殺計画を目指すも何故かいつもグダグダな四天王の日常を描いた残念系ファンタジー。

 山田がマトモな奴すぎて泣ける。こっちの山田は働き者だな。それに引き換え他の奴らは……働け!
 魔王軍を率いる四天王の一人"知の山田"として、人類抹殺計画を推し進めなくてはいけないはずが、何故かすぐに脇道にそれる他の四天王に振り回され、次第に友情が芽生えていく姿に心温まりました。
 ファンタジー世界を舞台にした日常雑談系というのが、いまのところ珍しくて面白かったです。

 ツンデレのアディ、おっとり巨乳のユキ、天然クールのイグナレス。妙に人間臭い四天王のキャラが愉快。
 娯楽に飢えている彼らが、人間界から持ち込まれた玩具を見つけるたびに遊び呆けてしまったり、部下のお悩み相談に応じたり、つまらない内輪もめやらに気をとられて肝心の人類抹殺計画そっちのけになってしまうのが可笑しい。トップが駄目だこの魔王軍。唯一、やる気があるのは人間の山田だけってどゆことー。

 山田本人はレベル1の雑魚なもんで、他の四天王にとってはそよ風のような攻撃でも死にかねない。だけど人間である正体を隠しているため、彼らと付き合うのも命懸けというオワタ式な緊張感があって、シリアスなんだかギャグなんだか、さっぱりわからない日常のドタバタ騒動にクスリと笑わされる。
 しかし、現代の高校生が何故そんなにファミコンに詳しい。レトロゲームネタ多すぎだよwww

 他の四天王も決して仕事に不真面目なのではなく、新入りである山田と必死に打ち解けようとしていたんでしょうね。山田のビジネスライクな関係に傷つくアディの姿にきゅんきゅん。
 人類抹殺計画を成功させ、復活した魔王を倒すことでアディたち魔族が消滅してしまうことに山田は何か葛藤は生まれないのかな。くだらないけれど小笑いが絶えなかった。次回登場の勇者にも期待。

posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 富士見ファンタジア文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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