ひと夏の経験値 秋口 ぎぐる 富士見書房 2006-08 by G-Tools |
【タナケン、正則、阪本、そして友永達也は、TRPGを遊ぶ仲間。ある夏、美少女・菜々子が突如サークルに現れた。彼女に一目惚れした俺は、別れまでの1か月間、最高のシナリオで彼女をもてなそうと奮闘する。】
当時のおれは空回りしていた。
まちがった方向に全力疾走だった。
それが楽しかった。
イタイけど、あるある!
TRPGオタクたちの輪に突如入ってきた美少女。
屈託のないその少女、菜々子に一目惚れした達也は、
GMとして彼女を楽しませようと張り切るが、彼女の存在によって、それまでの仲間とも溝が生まれていってしまう。
昔の自分にも身につまるものがあってアイタタ・・・。
オタクにとっては、つい涙が出そうになってしまうお話です。
根暗な自分にそれまで縁のなかった可愛い女の子。
なんとか気を引こうと努力するけど、所詮はオタク。
やってることと言えば、自分のオタク度を露呈してばかり。
「この本、おもしろいからよかったら読んでみて」
気になる女の子に、そう言って熱心に本を薦めていた時期が俺にもありました・・・・・・。
よ、よかれと思ったんですよッ、そのときは!
最後は誰もが感動するラブロマンスだったんですよ!
「この前、薦めた本どうだった?」
「凄く感動した、こんな本を知ってる愛咲くんって素敵」
とか、間違いなくそんな会話ができる予定だったんですよ!
しかし、オタク文化が今以上に理解されていない時代に、
表紙が萌え絵なラノベを堂々と薦めた当時の俺、氏ねよ。
この話は止めます
TRPGはまったくの未経験ですが、ロードス島は傑作です。
初めてのハイファンタジーが中学の時のロードス島です。
ボードを経験したことがない奴がロードスを語るなという意見もあるのだろうけど、読み物としても不朽の名作です。
ロードス島とスレイヤーズなくして現代のラノベは語れない。
ファンタジーの最もスタンダードな型枠がロードス島であり、
さらにファンタジーの多様性を広げたのがスレイヤーズだ。
「まったくロードス厨とスレ厨はウザいですね。いつまでも旧時代に縛られていないで、今を見なさい今を」って?
だったら最近のブレイブ・ストーリーこそなんだと問いたい。
あれこそ90年代のファミコン製RPGじゃないですか。
内容にしたってファンタジーがやりたいのか、昼ドラがしたいだけなのかサッパリ分らん。
それとゲド戦記。
いや、ゲド戦記はいい本だ。それは否定しない。
ただ回転が非常に速い海外ファンタジー市場の中で、
「今更、ゲド戦記を取り上げるのか!」という話です。
ゲド戦記なんて、ハリウッドがとっくに実写映画化してるよッ!
「ハウルの動く城」のときも叫んだが、日本のファンタジー映画製作家たちは人気作品の旬を逃がしまくってる。
軽く2、3年はファンタジーの流行に遅れている。
ダレン・シャンとか、ラルフ・イーザウ、ブライアン・ジェイクスを読んでいる脚本家や監督っているの?いないだろ明らかに。
私なんて月に2冊はハードカバーを読むようにしていますよ。
何が言いたいかというと、榛名しおりを薦めるから俺に惚れろ
マリア―ブランデンブルクの真珠 榛名 しおり by G-Tools |