ダフロン

2006年08月24日

ダークエルフの口づけ/川人忠明

4829118504ダークエルフの口づけ―ソード・ワールド・ノベル
川人 忠明
富士見書房 2006-08

by G-Tools

【少年アマデオはダークエルフに村を襲われ親類縁者を惨殺された。彼を救ったのは美しいエルフの女性ベラ。数年後、青年に成長したアマデオは、ベラの下で警備兵となっていた。】
「別に、あなたを助けにきたわけではありません、あの暗殺者を始末するためです」

ツンデレはこだわるなぁ

舞台は暗黒神を信仰する混沌の王国ファンドリア。
いつもは嫌われ者のダークエルフが主人公のお話です。
新世紀ソードワールドノベルはヘッポコだの、ぺらぺらだの、
どれも脱力系のギャグ風味ですが、今回は一味違ったシリアス風味のサスペンスにまとまっています。

かつての恩人であるベラに心酔する熱血青年アマデオ。
しかし、ベラの正体はダークエルフの里の密偵。
「邪魔なら容赦なく切り捨てる」と口では言ってるものの、
どうにも彼を意識しているフシが端々に見られてニヤリ。
もう後半は多少ツンの強いだけのツンデレにしか見えない。

"百顔"のラミアの前では、シュールな掛け合いをする無表情キャラにも見えて奥深い。ドSなラミア様素敵すぎます。
ダークエルフなんかがヒロインじゃ萌えねぇよ。
そう思っていた時期が俺にもありました・・・。
アマデオとエビータのカップルの初々しい純粋さと、
一転してベラの堕ちている闇の深さが印象的です。

大胆な構想というか、意外な大抜擢です。
既刊『へっぽこ冒険者と緑の蔭』に収録された短編の続編ですが、長編を張るほどの出来でもなかったよーな。
新世紀ソードワールドも最近は復刻版を出したり、ネットコンテンツを増やしたりとPRが攻めの姿勢。

旧ソードワールドは無闇やたらに短編を乱造しすぎて、
ストーリーに一貫性が感じられなくなってたんですよね。
折角のシェアードワールドなのだから、作品同士をちゃんとリンクさせた物語構成を心がけて欲しい。

安田のそうした気が回らないトコが時代遅れなのだよ。

ソード・ワールド短編集 へっぽこ冒険者と緑の蔭ソード・ワールド短編集 へっぽこ冒険者と緑の蔭
秋田 みやび 藤澤 さなえ 安田 均

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posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(2) | 富士見ファンタジア文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Tracked: 2006-10-13 08:53

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