![]() | オオカミさんと七人の仲間たち 沖田 雅 メディアワークス 2006-08 by G-Tools |
【大神涼子、高校一年生。胸はないけど、とっても美人でワイルドな女の子。やりたい放題好き放題に世直しのため戦う!そんな熱血人情ラブコメその他色々風味な物語】
「それに・・・涼子さんを仕留めるのは・・・おれだ」
これはいい愛の狩人
情け無用の残虐ファイター、おおかみさんこと大神涼子。
凶暴で乱暴だけど、本当は照れ屋で可愛らしい女の子。
そんな彼女に恋した少年、視線恐怖症という変な体質の森野亮士くんとのラブあり、エロあり、熱血ありのメルヘンコメディ。
逢坂大河が凶悪な虎なら、こちらは獰猛な狼です。
おおかみさんの相棒である腹黒い赤頭巾ちゃん始め、
怪しい発明品をする魔女先輩、恩返し萌え〜なメイド少女、
アリとキリギリス、性欲まみれの浦島太郎と乙姫などなど。
童話や昔話をパロった濃ゆい仲間たちも非常に面白い。
彼らの所属する御伽銀行の生徒を助けることで「貸し」を貯めるシステムに感動しました。
これはいい悪の組織
好き勝手やっちゃってる御伽銀行の面々が美味しいです。
意地っ張りでツンデレる大神さん&したたかで腹黒いりんごさんの呼吸ぴったりの掛け合いにニヤニヤ。
ヘタレな亮士くんが最後に見せる男気に燃え!
情けない主人公と意地っ張りなヒロインが、
それぞれ影響し合って成長して自分の殻を破っていく。
これこそまさに愛と青春の一体化じゃないですか。
こういうボーイミーツガールは好きですねぇ。
ストーリーはわかりやすい勧善懲悪なんだけど、
ブッとんだ沖田調のギャグセンスが飽きさせない。
萌えて、笑って、最後に燃えるライトな読みごたえの一冊。
読後感が心地よくて人に薦めたくなる本ってのは、こういう本のことを言うんですよ。
続巻のネタはいっぱいありそうなので、メルヘンをどういじくってくるのか楽しみで仕方がない。
『本当はエロいグリム童話と日本昔話』を待ってるYO!