ダフロン

2011年09月12日

人見知り部は健全です/佐野しなの

4048707434人見知り部は健全です (電撃文庫 さ 12-3)
佐野 しなの 笹井 さじ
アスキー・メディアワークス 2011-09-10

by G-Tools

無表情すぎて友達レスな俺は、あがり症すぎて同じく友達レスな幼なじみの女子・明(あき)と共に、ふたりぼっちなお弁当を食べる毎日。そんな俺たちの前に、発言エロすぎな残念美人・乃花(のはな)先輩が現れる。ほぼ強制的に「人見知り部」なる謎の部に入部させられることになった俺たちだったが

 それはきっとあなただけの個性

 残念美人と青春不適合者たちの不健全系学園ラブコメ。

 またしても読者の心の傷口にうすしおを塗りこむがごとき作品。非リアのフリしてリア充とか爆発。
 周囲とのコミニュケーションに欠陥を抱える人たちが集まって傷を舐めあう「人見知り部」ですが、それぞれが悩み苦しみながら、欠点を克服しようと空回りでも変わろうと努力する姿に魅せられた。
 登場人物全員どこか不健全さを背負ったキャラクターたちでしたが、むしろそれが個性的でした。

 セクハラ発言満載の美人先輩・乃花は間違いなく変態だけど、それに合いの手をいれられる主人公の藍人も見た目が無表情でわかりにくいだけで実はかなりの変態なんじゃないか。
 自分たちの人見知りを治すためと題して、幼馴染の明をからかったり、コスプレさせたり、二人して弄んでいるようにしか思えんが。そんな二人にいつも振り回される明が表情豊かで小動物みたいで可愛い。

 端から見てると藍人と明の絡みはイチャついているバカップルにしか見えないのですが、そうしていても、いつまでも幼馴染に自分の好意が伝わらないことが藍人はもどかしくて、辛いんだろうな・・・・・・。
 自分の性癖が一般常識とかけ離れていることに悩む倫太郎や極度のあがり症で人に話しかけられない明、そんな健全とは少しズレた彼らが自然体でいられる「人見知り部」での光景がとても和みました。

 「人見知り部」でありながら、一人だけ自分の悪癖について悩みを持たず、マイペースに自分を貫いているかに思えた乃花でしたが、最後に明かされた結末はちょっとウルっときちゃったじゃないですか。
 見事に騙されたけどな! しかし、きっかけはなんであれ、いままでの関係から少しだけ変わることができた藍人と明がせめてもの救いかな。人見知りでもなんでも、彼らには青春を楽しんで欲しいと思う。

 この話のキャラの中では平和ちゃん(小学3年生)が一番好きでした。男はだっぴできますよ(下ネタ)
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 電撃文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おもろかったでぇーすww
大体、ラノベは30冊くらい買い置きしといて、一日一冊のペースでよむんですよー。

ホント面白かったですよぅ。
ラノベはエロスが命ですけんねぇww笑
Posted by siro at 2011年09月19日 19:39
>siroさん
コメントありがとうございます

エロスは大切ですよねー。
そればかりだと辛いものがありますが、やはり多少はなくてはならない要素だと思います。
Posted by 愛咲優詩 at 2011年09月20日 23:03
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