![]() | マルタ・サギーは探偵ですか?〈3〉ニッポンのドクトル・バーチ 野梨原 花南 富士見書房 2006-08 by G-Tools |
【始まりは、探偵助手リッツが昏睡状態に陥ったことだった。謎のカード使いによってマルタとドクトル・バーチはカードの力の発動に巻き込まれ―気が付けば日本に戻っていた】
「どこに居たって“世界の謎”を解くのは名探偵の役割だろう?―おそれるな。自信を持て」
いつものように対峙するマルタ・サギーとドクトル・バーチ。
しかし、突如乱入したF教室のカード使いデロリスの「すばらしき世界」のワーク効果を受けてしまった二人。
目覚めてみると、そこは日本のマルタの家。
オスタスへ戻るべく、二人の同棲生活が始まるワケですが、
ドクトル、グッジョブ!
いつもながらツボを押えた名ゼリフもだが、
ドクトルの変身美少女っぷりはいい仕事してる!
そしてマルタは今回もヘタレ可愛いな。
よく考えると気持ち悪いほど精神年齢が幼いんだが、不思議と彼の純真さが眩しくて、若さって素晴らしいって思える。
それでもやっぱりキモいし、ときどき本気で萎えんだが。
無人島でひと夏のアバンチュールの次は新婚生活。
カップ麺をすすったり、日本の排水設備に感動したり、
清純派美少女に変身してデートに出かけたりと、異世界を満喫するバーチとダラケきったマルタのかけ合いが和む。
ついに直接介入してきたデアスミスとクレイ。
コイツらのキザっぽいキャラには、むしろ可笑しさしかない。
なんというか君らだけシリアスで纏ってる空気違うよ。
周囲をよく見ろ、みんなボケボケ、イチャイチャ、まったりだ。
アウレカなんて無責任ぶっこいてるじゃないか。空気嫁。
グダグダが素敵
なんだかんだダラダラやってる間にもう5冊目。
正直、よくこんな荒れたプロットで続けれるなこのシリーズ。
その図太さが野梨原の花南たんたる所以でしょうか。
読む方も読む方だと言われそうですが気にせんといてくれ。
どうせ花南たん惰性で書いてるし、読者も惰性で読んでるさ。