ダフロン

2011年08月15日

輪環の魔導師 9 神界の門/渡瀬草一郎

404870740X輪環の魔導師〈9〉神界の門 (電撃文庫)
渡瀬 草一郎 碧 風羽
アスキーメディアワークス 2011-08-10

by G-Tools

シャンヤルル僧院での混乱を経て、遂に開いた“神界の門”。その向こう側から訪れた異形の神の眷属によって、セロ達は窮地に陥る。魔族の主ウィスカは、部下達と共にその侵攻を食い止めるが、常軌を逸した敵の前に劣勢を強いられ―

 神が来りて笛を吹く

 伝説の魔導具を身に宿す少年と、彼を導く仲間たちの冒険を描く異世界ファンタジー。

 ここにきて謎とされていた世界観が明かされ、スケールが一気に広がりをみせてきました。
 開かれた神界の門からやってきた異形の神の眷属による侵略に、魔族側も賢人側も劣勢を強いられるなか、異界へと渡ったセロの出会いともたらした発見の数々に興奮と感動が沸き立った。
 とくに『パラサイトムーン』を既読の読者には、非常に盛り上がる嬉しい展開に。迷宮神群ktkr!

 異界に飲み込まれたセロとフィノがどんなおぞましい世界に飛ばされたかと思えば、にゃんこだらけの世界とか、頬がゆるみっぱなしだわぁ。グロキモいボルアルバと違ってトライハルトはいい趣味してるな。
 そこで偶然にも魔人ファンダールと再会できたのは行幸でしたが、セロにはショックな事実を知ることに・・・でも、これも彼が前に進むため、己の運命を見極めるために必要なことだったんじゃないかな。

 奇怪な眷属を相手に徹底抗戦を決めたシェリルたちでしたが、神の力の前に防戦一方に陥り、そこで難民たちを守るために立ち上がるラダーナとクリムトの姿が燃える。敵ながらこの二人はやはりイイ。
 異界から舞い戻ったセロとアルカインによる絶体絶命からの華華しい逆転劇に胸が昂りましたが、そうも喜んでばかりいられる状況じゃないですね。ファンダール、ルーファス、セロの三代にわたる親子の確執が気になる。

 魔族との戦いの裏で暗躍しているクラニオンも所詮は神々の操り人形かと思うとちょっと哀れですね。
 となるとフィノのヤンデレも迷宮神群から与えられた影響を受けている可能性もなきにしもあらず。
 だけどちょっと待ってください、次で最終巻だってー! そりゃないですよ! これあと1冊でまとめきれるのか? 南方や東方もまだ行ってないし、もっとセロとアルカインたちの冒険が見たいですよ。

posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 電撃文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。