ダフロン

2011年08月10日

ご主人様は山猫姫 8 北域覇王編/鷹見一幸

4048707418ご主人様は山猫姫〈8〉北域覇王編 (電撃文庫)
鷹見 一幸 春日 歩
アスキーメディアワークス 2011-08-10

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晴凛の活躍に目を留めたシムールのエオル王は、ついに決断する。シムールの未来を託し、晴凛と同盟を結ぼうというのだ。だが、シムールが帝国人と交わるのは前代未聞のこと。もし同盟締結となれば北域の覇権は決したといってもよいのだが、それをよく思わぬ勢力が暗躍を始め!?

 覇王への新たなる道

 帝国人でありながら遊牧民の姫君に仕え、戦いの中で英雄へと駆け上がるヒロイックストーリー。

 見習い英雄からいきなり覇王になっちゃったー! 晴凛もエオル王もカッコ良くて痺れた・・・・・・。
 北域王としての地盤固めも順調に進み、シムールの王エオルとも対等の同盟を組むことになった晴凛ですが、それを快く思わない勢力によってミーネの身に降りかかる惨事にヒヤリとさせられました。
 あれよあれよという間にシムールと北域の代表者となっていく晴凛の出世ぶりに驚くばかりです。

 徐々に女性としての自覚と成長の兆しが芽生え、ここにきて子作りの知識まで吹きこまれてしまったミーネですが、持ち前の明るさや物怖じしない人懐っこさといった美徳はそのままでいて欲しいですね。
 女性らしさではミーネに一歩先んじるシャールですが、こちらはこちらで奥手すぎるのでいい勝負か?
 お互いに己に欠けているものを自覚しつつ、いまの自分ができることで晴凛の力になろうとするミーネとシャールの献身が愛おしいのですが、まさかそれがあんなことになるとは・・・・・・。

 南は南で、反乱軍と政府軍が泥沼の戦いを続けあってて、それも金と欲にかられた商人と役人という無能な上官に現場が足を引っ張られるというもので、どっちもどっちで非常にしょうもないですねぇ。
 軍師として反乱軍を率いる沢樹も、やってることは伏龍のパクリじゃん。それで歴史に名を残せるって思ってるなら馬鹿だろ。それでいくら実績を上げてもオリジナルを考えた奴の評価が上がるだけだぜ?

 帝国に踊らされ自分の命を狙った相手を許す晴凛も王としては甘いですが。人としては正しい。
 人間だから間違えるし、大切な人を守る責任があればこそ目が曇ってしまうこともある。肝心なのはお互いを信じて間違えてもやり直すこと。人との助け合いを大事にしてここまでこれた晴凛だからそれがわかっていたのでしょうね。彼ならば帝国とシムールの人々が共存できる世界を作れると信じたい。

posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 電撃文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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