![]() | 東京皇帝☆北条恋歌 9 (角川スニーカー文庫) 竹井 10日 要河 オルカ 角川書店(角川グループパブリッシング) 2011-07-30 by G-Tools |
怪蟲との一大決戦から16年後。西園寺一斗と南徳原来珠の娘・璃々珠は、妹の衛梨珠や異母兄弟の愛斗、ゆりえ子らと共に平和な日常を過ごしていた。そんなある日、父・一斗が失踪するという大事件が起きて!?
比翼恋歌のだーりん
平凡な少年が東京皇帝に成り上がっていくサクセスストーリーを描いた帝国的学園ラブコメディ
ここでさらにSF的展開が待ち構えていようとは! 作者がどこまで考えているのかもはやわからない。
16年後の未来からやってきた自分の娘・衛梨珠により、元の時代に戻ることができるようになった一斗ですが、その影響か、ますますタイムパラドックスに陥っていく予測不能の展開に驚かされました。
なんかもうね、世界線変わりすぎ! ・・・・・・かつてのゆるふわラブコメは遠い日の出来事だな。
未来のカズちゃんは、女性関係がスキャンダラスですね。来珠と結婚しているのに、恋歌にゆかり子に四菜にフミさんとまで子供をもうけているとか、どんだけ主体性がないんですかアンタ流されすぎだよ!
それでも子供たちがみんな母親にそっくりでキャラが立ってる子ばかりで、だけれど一斗の面影もしっかり受け継いでいるのが面白い。子は親に似るというか、血筋の表れ方がやたらと顕著な家庭だ。
優秀な異母兄弟たちの中で一人だけこれといって取り柄のない衛梨珠ですが、たった一人で見知らぬ世界に飛び込んでいく勇気と行動力は十分に大物になる可能性を感じさせますよ。
花恋を見捨てて自分の時代へ帰ることに抵抗を感じる一斗の想いを察して、自らの意志で一斗を送り出す花恋ちゃん、いい女だなぁ。一斗がいなくても、ちゃんと幸せになった姿が見たかった。
一斗が元の時代に戻って、めでたしめでたし、かとおもいきや、思いがけない急展開にびっくり。
戻る途中で、また未来が分岐してるじゃないですか・・・・・・学園異能の世界線か?
エニグマ一式からいきなり三式に飛んでるからなにかあるかと思っていたけど、成程こうなるかー。
果たして一斗は歴史改編から抜け出せるのか、そしてより良い未来へと辿りつけるのか。次回に期待。