東京レイヴンズ5 days in nest II & GIRL AGAIN (富士見ファンタジア文庫) あざの 耕平 すみ兵 富士見書房 2011-07-20 by G-Tools |
実技合宿を行うため湖畔の合宿所へと向かう春虎たち。遠出、お泊まりとくれば気持ちも浮き立ちおまけに鈴鹿から解放される! とはしゃぐ春虎と夏目。しかしそうは問屋が卸すはずなく!? 学園陰×陽ファンタジー!
斯くして鴉の子らは宵の闇へと舞い戻る
陰陽師見習いの少女とその式神になった少年が繰り広げるオカルティックファンタジー。
相変わらず鈍感な春虎の考えなしの言動に一喜一憂する夏目がかわゆすぎました。
強化合宿へとやってきた春虎たちが、いつもと違う環境での授業に苦しみつつ、何故か鈴鹿までもが参加してきて、春虎を中心としたヒロインたちの恋の鞘当てが繰り広げられる光景が美味しい。
前巻と同じく短編と中編が半々ずつという変則的構成ですが、これひとつにまとまらなかったのかな。
本編では生真面目な夏目ですが、短編では妙におっちょこちょいでドジっ子になるのが可笑しい。
鍋の席で酔っ払って大暴れしたり、猫の姿で春虎に甘えてきたり、怪しげな祈祷で春虎を悩ませたり、いろいろと残念なところが浮き彫りになっていくけれど、ただの優等生より人間味があっていい。
コンを膝の上に座らせてモフモフなしっぽを撫で回したい。まったく、幼女は最高だぜ。
合宿話では、姉御肌の京子とツンデレの鈴鹿のガールズトークがよかったですね。すぐに他人と打ち解けるには難しい子だけれど、少しずつ素の自分を出せる友達の輪を広げてったらいいと思います。
せっかく秘めていた想いを告白しようと夏目が決意したのに、春虎のせいで台無しだよ! ちょっとは二人の仲も進展したかと思っていたのに、ここにきてこの仕打ちか‥・・・・夏目が可哀想過ぎる。
事件的なイベントはなかったものの、大人たちが裏で暗躍しはじめ、学生組も人間関係がまとまったり、一部はパワーアップしたり、着実にステップアップしてきたというところからな。
夜光に繋がる手掛かりや夏目を狙う集団の存在が明らかになってきましたが、道満の正体はいまだ謎のままだなぁ。次巻は久々にバトルに戻っていくとのことなので、本編の進展を期待していよう。