【作家別】
01位 支倉凍砂 67(2) 狼と香辛料/狼と香辛料II
02位 竹宮ゆゆこ 38(2) とらドラ!/とらドラ2!
03位 野村美月 27(1) "文学少女"と死にたがりの道化
04位 米澤穂信 26(2) 夏期限定トロピカルパフェ事件/さよなら妖精
05位 橋本紡 23(3) 半分の月がのぼる空6/7/流れ星が消えないうちに
06位 桜庭一樹 22(3) 荒野の恋第二部/GOSICKsII/少女七竈
07位 海原零 21(1) 銀盤カレイドスコープvol.7
08位 あざの耕平 .20(2) BBB5/BBB(S)2
09位 清水マリコ 19(1) 侵略する少女と嘘の庭
10位 ヤマグチノボル .19(3) ゼロの使い魔(7)/(8)/魔法薬売りのマレア
11位 高橋弥七郎 18(2) 灼眼のシャナXII/S
12位 岩田洋季 15(1) 月の盾
13位 藤原祐 14(2) レジンキャストミルク2/4
14位 ろくごまるに 13(1) 封仙娘娘追宝録・奮闘編(5)
14位 長谷敏司 13(2) 円環少女(2)/(3)
14位 葉山透 13(2) 9SVII/9SSS
17位 有川浩 11(1) 図書館戦争
17位 田口仙年堂 11(3) ガーゴイル9/10/BB団2
18位 櫂末高彰 10(2) 学校の階段/2
18位 上月司 10(1) カレとカノジョと召喚魔法
18位 うえお久光 .10(1) シフトII
総括
大方の予想通り大賞を1、2フィニッシュ。
イチオシ賞、キャラ賞、カップル賞を総ナメした「狼と香辛料」
作者別でみても、次点の竹宮ゆゆこを圧倒的な票差で引き離しています。これはライトノベルの歴史に残る偉業です。
また新人では櫂末高彰もよく健闘しました。
中堅作家の中では、野村美月が純文学とライトノベルの融合という新機軸を見せました。
本来、一般文学である米澤穂信の人気といい、
他への進出著しい橋本紡、桜庭一樹らが続いてることから、
ライトノベルの質が大幅に変化してきているように思います。
そして忘れてはならないのが、もう一つの偉業を現在進行形で達成している、あざの耕平。
7度目のTOP10入りです。受賞最多記録を更新しました。
ライトノベル全体の傾向としては、
成田良悟を始めとするエンターテイメント勢は完全に降板。
「半月」や「ゼロの使い魔」といったラブコメ勢もやや後退。
それらに代わって、支倉凍砂や米澤穂信ら、それこそ一系統にまとめきれない、単独作品が突き出てきました。
「レジミル」、「円環少女」のようなダーク系は、コアなファンは多いものの、まだまだマイノリティといったところ。
文庫ではもちろん電撃文庫。
電撃文庫は、もう御三家から『ラノベ皇帝』の座に奉じて、
電撃王朝をうち立ててはどうだろうか。
ラノベ文化圏から、ハヤカワ軍、ハルキ一賊の残党を駆逐した功績は大きい。
新帝国樹立について、御三家も一新する。
角川スニーカーは皇帝に次ぐ摂政に任ずるのがまあ妥当。
しかし、昨今没落の一途を辿る富士見ファンタジア家は、
最上級階級(マジェスティ)から除籍すべきと意見具申。
過去の栄光にしがみつき、新人育成を蔑ろにする保守派は、
新大陸の開拓を電撃王朝に百害あって一理なしである。
代わりに急成長著しい、MF文庫J家、ファミ通文庫家の二家を、角川スニーカー文庫に並ぶ内政大臣、帝国軍司令長官の役職に命じては如何であろうか。
などと寝言をたわいてみる。明日も仕事、この辺で寝ますわ。