神曲奏界ポリフォニカ インスペクター・ブラック 大迫 純一 BUNBUN ソフトバンククリエイティブ 2006-06-14 by G-Tools |
【希代の神曲楽士オゾネ・クデンダルが殺された。第一の容疑者は、彼の契約精霊ニウレキナ。指揮を執るのは精霊警官、小さマティアと大きなマナガ。黒の精霊が翼を広げ、罪の涙が流される!】
「罪ってぇのはよ……」
静かに、巨漢が口を開く。
「償い時ってものがあるんだ」
シヴ杉、おっさん!www
楽聖と称された偉人オゾネ・クデンダルが殺害された。
遺体から凶器の銃弾が見つからず、さらに密室の犯行から、
被害者の契約精霊ニウレキナが捜査線上にあがる。
しかし、捜査にあたった、精霊警官のマティアとマナガは、
顧問弁護士コヅカ・ケイズニーを疑う。
最高にキマってる
大柄なマナガが犯人を追い詰め。
相棒の無口で小柄なマティアがサポートする。
刑事コロンボのように、強引に真犯人に食らいついて、
事件の真相を探っていく、ド真ん中の倒叙ミステリです。
この身長差、年齢差、温度差のある、でも信頼で結ばれた凸凹コンビがハードボイルドで、最高にカコ(・∀・)イイ!!
種族の垣根を越え人間を愛してたが故に、
絶望から消滅へと向かう精霊ニウレキナも切なく、
彼女を救おうとするツゲ・ユフィンリーの姿が凛々しい。
「ポリ赤」の榊ユフィンリーと、かなり違った印象を受ける大迫ユフィンリーの言葉には、ちょっとジーンとくるものがある。
久しぶりに落ち着いて読める本と出会った。
シリアスでも弾むようなリズムをもったストーリー。
音の旋律を独特の節回しで表現する文章が秀逸。
大迫純一は読んだことも、聞いたこともありませんでしたが、
コレには思わず惚れ込んだ。
もう音が響いたね
「海の上のピアニスト」好きなんだけど、
原作とか、音楽を文章で伝えるのには限界があるわけで。
「ポリ赤」のあの間抜けな擬音は、読む気を減退させたが、
酒場に響く哀しみのブルースの調べを確かに聞いた。
ツンデレよりも、無表情が好みのタイプってのもありますが、
どうして「ポリ赤」よりハマってしまいました。
さらに続巻の発売まで決まってるようで、これは絶対に読む。
マナガの背負う罪やマティアの孤独が明かされるか。
新刊の「ポリ白」も出たし。ポリフォニカブランドすっかり確立。
神曲奏界ポリフォニカ サイレント・ブラック
大迫 純一 BUNBUN
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