小さな国の救世主 (2) 鷹見 一幸 メディアワークス 2006-07 by G-Tools |
【軍師シマオオカミによってキンリの里は救われた、しかし、次に政府軍は有力部族オードン族への空爆を開始した。一方、龍也の元へは暗殺者が送りこまれて・・・】
「君はあの子にとって何なんだ?
恋人か? それとも保護者か?」
「いえ、・・・・・・暗殺目標です」
龍也を襲った刺客は、わずか12歳の少女だった。
幾度も命を狙ってくる彼女を、その度に釈放してしまう龍也。
大人によって、道具として生きてきた彼女に罪はない。
「同じ人間として、お互いに助け合える」それを証明すべく、
龍也は少女にオードン族を空爆から救ってみせると誓う。
おめでてぇなぁ
いかにも青臭い理想論を語り、
人間の善意を信じる甘ちゃん主人公は好きですよ。
ただ龍也が言うと、まったく説得力がないって話です。
頭のネジがユルユル、緊張感のない能天気さがウザい。
周囲から期待されているのにも関らず、
どこか他人事のようで、真剣味が感じられない。
主体性のない主人公は見てるだけで辛いんですが・・・。
まあ後半で、自ら敵地へ潜り込むその勇気だけ認める。
だが、あと一冊でマイナスイメージを挽回するのはキッツイ!
龍也のキャラだけで話の半分は損をしている。
それにナガス族の説得から、オードン族との和解まで。
どうにも粗雑で、ご都合主義な展開が気にいらない。
それと編集部の見落としなんだろうけど、
「。」が「」」になってたり、誤字脱字を3箇所見つけた。
最近、電撃文庫のチェック体制が甘い気がしてならん。
他にやることないの?
ああ、鷹見一幸だから買ったさ!
『でたまか』は神SFだったともさ!
最終巻の短編は、あれだけ執筆を嫌がってたのに、
本当に書きたいのが、こんなでいいんだろうか・・・。
つまらなくはないが、いつも似たようなストーリーには飽きた。
そろそろ仮想戦記以外のジャンルを書くべきだって!
経験を活かして、救命モノやレスキューモノが読みたい。
実体験を元に書いてるらしいが、戦時中の記憶しかないのか
12歳の少女から命狙われるなんて、なにやった性犯罪者!
アウトニア王国拾遺録3 でたまか 終劇追幕篇 鷹見 一幸 by G-Tools |